📖 創作･携帯小説

中学2年の冬、隣の部屋に須藤一家が引っ越してきた。
須藤家には、僕と同じ年の女がいた。須藤沙月と言う。身長160㎝後半ある高身長だった。僕は163㎝だ。

3学期の初日、僕と沙月は中学校に向かった。
僕の住んでるとこは海辺の小さな町である。

「須藤さん。うちの中学って、何か部活に入らないといけないんだけど」
「そうなの。今までバスケ部だった。ここの中学ってバスケ部あるの？」
「あるよ」
「バスケ部に入って、上手くやっていけるかな」
「背、高いから出来るんじゃない。バスケ、上手いの？」
「ま、そこそこ上手いよ。でも、だからこそ、怖いのよね」
「なんで？」
「私がバスケ部に入ったら、他の人がレギュラー外されると思うから」
「あ、そうか。僕は吹奏楽部だから、レギュラー争いとかないし」
「吹奏楽部はレギュラー争いないの？」
「部員か足りなくて困ってるくらいだよ。全員がレギュラー、部員全員、1年の時からコンクールに出てるし」
「ふ～ん」


3日後の朝、
「やっぱり吹奏楽部に入ることにするよ」
「バスケ部には入らないの」
「昨日、バスケ部に行ったんだけど、雰囲気で歓迎されてないってわかったから」
「そうか」

放課後、音楽室に行った。
「須藤沙月と言います。よろしくお願いします」
「僕は部長の高野だ。ホルンを吹いている。そうだな。ユーフォニアムが1年の1人しかいないから、ユーフォニアムを吹いてもらうことにするよ」
沙月はユーフォニアムをすることになった。

帰り、雪が積もっていた。
「みんなに歓迎されてたよ」
「それは良かった」
「渡辺君は何をやっているの？」
「僕はチューバと言って、一番大きい楽器だよ」
「渡辺、何で転校生と一緒に帰るんだ。もしかして付き合ってるのか？」
「違うよ塚本。須藤さんは僕の隣に引っ越してきたんだ。だから一緒に帰ってるんだよ」
「そうか。俺は塚本、トロンボーンをやってるんだ。よろしく」
「よろしく」
「じゃあな」塚本は去って行った。