相手はイチロー氏が「大ファン」だという智弁和歌山の教職員チーム。ほっともっと神戸で行われた高校野球の秋季大会を観戦した際に、応援団のブラスバンドに感激したことをきっかけに同校との親交が始まったという。
試合は「9番投手」で出場。プロ時代とは違い、背番号1をつけた。軟式球ながらストレート、スライダー、カットボールを交えての投球。6安打は許したものの失点は許さなかった。途中、セットポジションで球をこぼし、ボークをおかす場面もあったが「ワザとじゃないですよ。ヒットも普通に打たれた」。
打者としても楽しんだ。2回は四球。4回は一塁を強襲し、球が転がる間に三塁まで到達した。5回の捕ゴロを挟み、7回には二塁内野安打、そして8回には完璧にとらえた右前打をマーク。「遅い球を打つのは難しいんですよ」。そう言いながらもさすがの4打数3安打1四球だった。
この日までに4度の全体練習を行った。その他、イチロー氏個人での投げ込みも行った。「遊びでやっているんじゃないんで」と強調する通りの取り組み方だ。そこにはイチロー氏ならではの野球への“見方”がある。
引退後、中学時代まで親しんだ軟式野球の面白さ、難しさにあらためて気付いたという。「飛ばないし、転がりも違う。軟球は難しいんです。だから野球のレベルアップにいい。体への負担も少ないし。中学生まで軟式でやるのは理にかなっていると思うんですよ」
高校野球での球数制限が決定するなど野球を巡る環境が変わっている中、イチロー氏ならではの意見があるようだ。そして何よりも「野球は楽しい」。そんなメッセージを込めての「草野球デビュー」だ。【編集委員・高原寿夫】
試合は「9番投手」で出場。プロ時代とは違い、背番号1をつけた。軟式球ながらストレート、スライダー、カットボールを交えての投球。6安打は許したものの失点は許さなかった。途中、セットポジションで球をこぼし、ボークをおかす場面もあったが「ワザとじゃないですよ。ヒットも普通に打たれた」。
打者としても楽しんだ。2回は四球。4回は一塁を強襲し、球が転がる間に三塁まで到達した。5回の捕ゴロを挟み、7回には二塁内野安打、そして8回には完璧にとらえた右前打をマーク。「遅い球を打つのは難しいんですよ」。そう言いながらもさすがの4打数3安打1四球だった。
この日までに4度の全体練習を行った。その他、イチロー氏個人での投げ込みも行った。「遊びでやっているんじゃないんで」と強調する通りの取り組み方だ。そこにはイチロー氏ならではの野球への“見方”がある。
引退後、中学時代まで親しんだ軟式野球の面白さ、難しさにあらためて気付いたという。「飛ばないし、転がりも違う。軟球は難しいんです。だから野球のレベルアップにいい。体への負担も少ないし。中学生まで軟式でやるのは理にかなっていると思うんですよ」
高校野球での球数制限が決定するなど野球を巡る環境が変わっている中、イチロー氏ならではの意見があるようだ。そして何よりも「野球は楽しい」。そんなメッセージを込めての「草野球デビュー」だ。【編集委員・高原寿夫】