空手決勝でKOされた選手が金メダリストに
寸止めルール違反で「目を覚ました時に…勝ったと言われた」
サジャド・ガンジザデ(イラン)とタレグ・ハメディ(サウジアラビア)が対戦した決勝は、ハメディに“KO”されたガンジザデが金メダリストになる、あべこべな結果となった。
これは組手のルールで、フルコンタクトではなくコントロール(寸止め)が求められているため。
試合は中盤、準決勝では日本の荒賀龍太郎を破った長身のハメディが前足の左で上段蹴り。これが頭部にまともに入り、ガンジザデは大の字になってコートに倒れた。自力で立ち上がれず、担架で退場する事態に。その後、5人の審判が協議し、ハメディの反則負けが決まった。
昔、芦原英幸氏が著書で書いてた。
「寸止めは危険だというのが私の持論。なぜなら寸止めは、『当てない空手』ではなく、『当てないはずの空手』だから。当てないはずなので防御が甘くなる。そこに当てないはずの攻撃が間違えて入ってしまう。攻撃が来ないはずなので防御もおろそかになってしまっている。完全に無防備のところに攻撃が入るとダメージは意識している時より大きくなる。結果大怪我に繋がってしまうのだ。」
(空手に燃え空手に生きる)より。
とにかく寸止め空手は弱い