報告書によると、顧問だった男性教諭は男子生徒が昨年7月に主将になってから叱責(しっせき)が厳しくなり「キャプテンを辞めろ」といった精神的負担となる言葉を日常的に使っていた。
生徒との連絡にLINE(ライン)を多用し、迅速な対応を要求。やりとりは夜中まで続くこともあり、男子生徒は帰宅後もイヤホンを着けて連絡の有無を意識するなど「生徒は常に緊張状態に置かれ、多大な精神的疲労を抱えていた」と指摘した。
男子生徒が自殺した前日も顧問から厳しい叱責を受けていたことについて「『最後の引き金』になった可能性が高い」とし、「部活動以外に、自死につながるほどのストレス要因は考えにくい」と結論付けた。
顧問の誘いで推薦入学したため部活動を辞めづらい状況にあったことも男子生徒を追い詰める要因になったとし、推薦入学制度の在り方を見直すよう求めた。
同顧問の授業中の発言で別の生徒が不登校になった事例や部員の女子生徒に不適切な言動があったことも調査で明らかになった。