誰かは誰かの正義という名の下の罪によって生かされている
生まれた時点で罪であり生まれる前の罪に対しては贖罪のしようがない。どんなに過去を反省したとしても過去の人間がやった罪は許されるものでもない。現代で過去の罪を国単位で賠償金を払おうが当時の人間の心は晴れるものでもない。過去の時代の罪は過去の当事者の人間でしか償いは行えず、被った罪はお金や謝罪の声明だけでは許されない。そして過去に罪を犯した罪を現代に持ち出して謝罪や賠償金を求めるのもそうであってそうではない。現代に生きる我々は当時の罪を犯していないのだから。だからといって我々が誕生したのは過去の我々の先祖であるが故にその罪を償う宿命のバトンを放棄しても良いという訳ではない。これが実に難しい問題である。やられたからやり返すでは犠牲の連鎖を断ち切れない。だからといってやられるだけでは気が済まない。これから生を受ける人々、子どもたちには過去の業を背負ってほしくない。悲しみの連鎖を、戦争を、紛争を、飢餓を、暴力を無くしたい。個々の悪なる心、私欲を肥やさんとするために行う行為を否定する訳ではない資本主義、自由主義の世の中なのだから。だがそれによって不利益を被る人がいるのであればやめるべきだ。世界に幸あれ。
