🍜 札幌市雑談

自衛隊への個人情報提供「知らなかった」6割　除外申請「知らなかった」は8割　北海道新聞アンケート

6/16(金) 6:10配信

北海道新聞
アフリカ北東部スーダンからの在留邦人退避に向け、ジブチに向かうC130輸送機に乗り込む自衛隊員＝4月、愛知県の航空自衛隊小牧基地

　道内の人口上位10市のうち札幌、旭川、帯広、千歳の4市が自衛官の募集に協力するため、入隊適齢者の住所や氏名などの個人情報を名簿化し、自衛隊に提供していた。北海道新聞「みなぶん特報班」が無料通信アプリLINE（ライン）で聞いたところ、自衛隊への提供を「知らなかった」と回答した人が61・7％と「知っていた」の38・3％を大きく上回った。

　個人情報の提供を望まない人を名簿から外す「除外申請」の制度については「知らなかった」が86・1％に上り「知っていた」は13・9％にとどまった。自治体が個人情報を提供するこは「提供すること自体が問題だ」との回答が71・6％。「やむを得ないが周知が足りない」は20・9％、「問題ない」が7・5％だった。

　札幌、旭川、千歳の3市は18歳と22歳、帯広市は18～32歳の市民について、それぞれ住所、氏名、生年月日、性別を名簿化し、2022年5～6月に紙や電子媒体で自衛隊に提供した。4市はいずれも本年度以降も提供を続ける方針。

　21年度までは住民基本台帳を閲覧させ、自衛隊員が役所で氏名や住所などを書き写していたが、21年2月に防衛省と総務省が連名で「名簿の提供は法律上問題ない」とする通知を出したため、各市が内部で検討し、名簿提供に変更した。自治体が採用活動のために個人情報を提供するのは自衛隊のみで、警察や消防に同様の制度はない。

　背景には、少子化や民間企業の求人増などに伴う自衛隊の志願者数の減少がある。アンケートでは志願者数減少について「少子化などを考えれば、やむを得ない」との回答が68・7％だったのに対し、「自衛隊の定員はもっと減らすべきだ」は13・4％だった。