「禁止」を知った県内の現役選手は「勝ったチームは負けたチームの思いも背負う。何で禁止にしたのだろうか」と疑問を投げかけた。この高校はこれまで、他校から託された千羽鶴を球場の応援席に飾ってきた。ある選手の保護者は「大人の事情で禁止にしたのはどうかと思う。子どもの気持ちが一番大事」と語る。思いがこもった千羽鶴は、大会後に地元の神社へ託し、善意に配慮してきた。
他府県の状況はどうか。愛知県高野連は数年前、千羽鶴などの受け渡しを禁止した。指導者から「簡単には
https://bakusai.com/thr_tl/acode=11/ctgid=123/bid=102/捨てられず、処分に困る」と相談が寄せられたためだ。神田清理事長によると選手間の理解は広がり、今では試合後に互いに握手したり、抱き合ったりする姿が見られるという。
一方で禁止していない大阪府高野連の伊原登理事長は「勝者に『負けた僕らの分まで頑張って』と思いを託す選手の気持ちも分かる。今のところ一律に禁じる予定はない」として、各校の判断に委ねる。
日本高野連によると、千羽鶴の扱いについて全国的な調査はしていないといい、竹中雅彦事務局長は「各高野連に対応を任せており、コメントできない」とした。【黒詰拓也】