都市部へ流出、地方の不足は深刻
医師不足、看護師不足と医療スタッフの慢性的な不足が問題となって久しいが、とくに地方と都市部では差が激しく、地方における、問題の深刻度が増しているようだ。
北海道でも道内の医療機関が、不足する看護師の確保に苦心している。
都市部である札幌や旭川などでは、比較的看護師数が充足しているものの、そちらへの人材流出が止まらない郡部では、不足が深刻な状況となっている。
郡部では、夜勤手当や初任給を増額させるなど、現在活躍する看護師らの退職に歯止めをかけるとともに、条件の良さで新規採用を増やそうと工夫を続けている。
[匿名さん]
■浦河では32人が一斉退職、それぞれに悩む病院
日高管内浦河町の浦河赤十字病院では、この3月末に看護師32人が一斉退職、系列病院に応援を要請するしかない状況となったという。
退職者の多くは、病院の付属看護専門学校から就職し、奨学金の返済が免除となる3年間の勤務を終えた若手看護師だったそうだ。
ただ、今回は3年未満で退職する看護師も予想以上に多く、4月に新規採用した21人の看護師では足りず、道内外の系列病院から、年間28人の看護師の応援をうけることを決めた。
看護師人数が比較的確保できている都市部の医療機関でも、子育てなどとの両立から日勤を希望する看護師が多く、シフト組みに頭を悩ませる病院も多くなっているそうだ。
道の試算では、13年末の看護師数は約75400人。
それに対し、求められる人数は約78800人と、全体でも3400人ほど不足する計算となっているという。
慢性的な人材不足のもと、現場はそれぞれに悩みを抱えている。
[匿名さん]