防衛省は8日、米海兵隊所属の輸送機MV-22オスプレイの事故率が、今年9月末の時点で、10万飛行時間あたり3.27にのぼったと発表した。
この数字は、2012年の国内配備以来、過去最悪。
米軍の輸送機オスプレイをめぐっては、昨年12月、沖縄県名護市の沖合で普天間基地所属機が不時着し、2人がケガした事故が記憶に新しいが、今年8月にもオーストラリア沖で墜落し、3人が死亡したほか、9月にはシリアでも事故が起きている。
米国防総省によると、海兵隊では被害総額が200万ドル(約2億2800万円)以上か、死亡または全身不随になるような傷害を引き起こした事故を「クラスA」と分類し、10万飛行時間あたりの事故率を算出している。
菅義偉官房長官は9日の会見で「オスプレイの運用は、安全面の確保が大前提であり、米側には引き続き最大限の配慮をするよう求めていきたい」と述べた。
防衛省によると、米軍普天間基地で配備した2012年のクラスAの事故率は、海兵隊平均(2.45)を下回る「1.93」だったが、クラス BとCについては、それぞれ「2.85」「10.46」だった。
防衛省は「事故率については、安全記録のひとつの指標として使用しているが、整備ミスや操作ミスなど、機体以外の要因で発生する事故もあることから、事故率のみをもって安全性を評価することは適当ではない」と述べている。
政府は2019年度以降、国内に新たに17機の配備を計画している。
【日時】2017年11月09日(木) 14:15
【提供】ハザードラボ