日本列島は昨夜からけさにかけて春の嵐に見舞われたが、ところ変わってヨーロッパでも16日以降、大気の状態が不安定となり、北部では季節外れの大雪が降り、南部の地中海沿岸では暴風雨や雹の被害に見舞われた。
そうしたなか、ギリシアの古代都市アテネでは、神殿に迫る超巨大積乱雲スーパーセルのようすをとらえた写真が話題を呼んでいる。
ヨーロッパ各地の異常気象を伝える「Severe Weather Europe」によると、16日〜18日にかけて欧州南部、地中海周辺では大気の状態が非常に不安定となり、イタリアを中心には6万5000近い稲妻が発生し、17日夜からけさにかけて激しい暴風雨に見舞われた。
とりわけ、ベネチアやラヴェンナなどアドリア海の沿岸都市では、気流の上昇で巨大な竜巻が発生し、広い範囲で雹の被害があった。
一方、ギリシアでは雷雲が水平方向に巨大化したスーパーセルが発生。
世界遺産に登録されているアテネのパルテノン神殿がそびえるアクロポリスの背後に迫る不気味な黒い積乱雲のようすがとらえられた。
古代ギリシア神話で全知全能の神として知られるゼウスは、雷を武器に全世界を一撃で焼き尽くす強大な力を持つことで知られるが、古代の人がこの光景を見たら、まさに神の怒りが爆発する瞬間だと恐れおののくことだろう。
【日時】2017年04月18日(火) 11:30
【提供】ハザードラボ