>>700
身請けが決まった妓女と「関係を持つこと」はご法度です。
以前、猫猫も言いましたが「体は売らず、芸を売る妓女」の場合、
身請けする男性は「花を最初に手折るのは自分がいい」と考えるからです。
「芸を売る妓女」が「体を売った」場合、ましてや「子を孕んでしまったら」妓女としての価値は無くなります。
鳳仙は「試合に集中したい」という理由で当時、禿だった梅梅を部屋から出します。
部屋には鳳仙と羅漢の二人きりとなりました。
試合の最中、互いの手が重なります。
勝負の決着が付かないまま、二人は結ばれました。
それから間もなくして、後宮医官だった羅門が失脚します。
羅門が失脚したのは「皇太后と阿多の出産の対応が悪かった」と東宮(現在の皇帝)が言ったからです。
羅漢の父は「羅門と親しかった羅漢」にも遊説(都から離れて地方で働くこと)を命じます。
羅漢にとって父は上司でもあったため、断ることができず遊説に。
丁度その時「鳳仙の身請けは破談になった」と羅漢は文をもらいました。
羅漢は「半年ほどで戻る」と鳳仙に伝えますが、戻るのに三年もかかりました。
羅漢が遊説を終えて、家に帰ると古びた文が山のようにありました。
鳳仙からの文です。
文の中には中身が開かれた巾着がありました。
中を覗くと女の指と赤子の指らしきものが入っていました。
羅漢は慌てて緑青館に行きますが、やり手婆から追い返されます。
「鳳仙はもういない」
鳳仙が身請けを破断したことにより、緑青館は二つの大店から見限られて経営難に陥っていました。
信用を落とした鳳仙は夜鷹のごとく客を取るしか道がありません。
そうした妓女の末路は…。