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しかしプラスチックといっても色々あるのですが。
10式戦車に"プラスチック"は使われていますが、もちろんFRP(繊維強化プラスチック)で特にCFRPが採用されていると言われます。
基本的にFRPは軽量でかつ強度が高いのですが、さらに樹脂の選択や繊維の比率、成形方法などにより耐熱性や耐衝撃性、耐磨耗性に優れた物性を持たせることが可能です。
10式の場合主要部にこのCFRPと拘束型セラミックを組み合わせた特殊構造の装甲を採用しています。
ちなみに拘束型セラミックは非拘束型に比べると25倍の耐弾強度があるとの説があります。
我が国の戦車では90式の頃から拘束型セラミック装甲が採用されています。
この種の拘束型セラミック装甲はどこの国でも採用されているものではなく、例えば韓国のK2などは非拘束型セラミック装甲と言われ、その不利を補うために爆発反応装甲を採用していると考えられます(10式も追加装甲として爆発反応装甲を取り付けは可能)。
またK2は非拘束型に加え、あまり装甲向きとはされないSiC系のセラミックを採用したためか、APFSDS弾による砲塔前面の耐弾試験では、一発目の着弾と同時に装甲内部のセラミックが粉砕された映像を見たことがあります。
(弾芯は折れたようでしたが、先端部分は砲塔内部に浸徹しダメージを与えたかもしれません。詳細は不明)
ちなみに90式の同様の試験の際には(APFSDSとHEATだったと思います)複数発を被弾しながら、なお可働状態だったとのデータがあるようです。