この2カ月あまり、不気味な沈黙を守っていた北朝鮮が29日未明、再び弾道ミサイル1発を日本に向けて発射した。
発射されたミサイルは、50分以上飛翔し、青森県沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内の日本海に落下したと推定される。
北朝鮮は日本時間午前3時18分ごろ、首都平壌から30キロほど離れた同国西岸の平安南道平城(ピョンソン)付近から弾道ミサイル1発を発射。
防衛省の分析によると、ミサイルは約53分間飛翔し、午前4時11分ごろ、青森県の西方約250キロの日本海に落下した可能性が高く、飛翔距離は約1000キロ、最高硬度は4000キロを大きく超えたものと推定されている。
小野寺五典防衛相は、防衛省内で関係幹部会議を開き、情報収集と警戒監視を続けるよう指示を出したのち、国家安全保障会議に出席し、対応に追われた。
会見で小野寺氏は「ミサイルは発射角度を通常よりも上げて高く打ち上げるロフテッド軌道で打ち上げられた可能性がある」と指摘し、「おそらく過去最も高い距離に達した。かなりの能力を持った大陸間弾道ミサイル(ICBM)級だ」と述べた。
北朝鮮のミサイル発射は、9月15日に中距離弾道ミサイル「火星12」を発射して以来、75日ぶり。
韓国ソウルの聯合ニュースによると、米韓の軍当局では最近、北朝鮮がミサイル発射に向けて準備している電気信号を確認していたと報じており、今回の発射の情報は、日本政府も把握していたとみられている。
【日時】2017年11月29日(水) 09:41
【提供】ハザードラボ