🌊 鳥取災害

道路に亀裂　瓦崩落　鳥取中部地震

　家屋の屋根瓦が軒並み落下し、店の中はめちゃめちゃになった。国の重要伝統的建造物群は壁がはがれ落ち、被災した役所は機能不全に陥る。２１日に鳥取県中部を襲った地震は、各地で甚大な被害をもたらした。行政関係者らは被害や安否の確認に追われた。今後、時間がたつに従い被害が膨らむ見通しだ。
強い地震でしっくいの壁が剝がれ落ちた白壁土蔵群の建物＝２１日午後４時４３分、鳥取県倉吉市

　激しい揺れの後、倉吉市の市街地は停電、断水が相次いだ。一時は信号機も消えていた。店や住宅のガラス、看板などが大破した。

　同市堺町２丁目の飲食店「おばんざい越」やローソン倉吉上井店では、酒びんなどが落ちて割れた。おばんざい越の経営者、松本加（ます）さん（７０）は「どん、どん、と大きい揺れが２回来た。余震が多くて夜寝るのが怖い」と声を震わせた。

　エントランス付近の天井が落下した倉吉未来中心では、利用者が駐車場などに避難した。総務部の森安恵子副部長は「揺れがしばらく続いていたので身動きできなかった。けが人が出なかっただけでもよかった」と胸をなで下ろし、会議室で打ち合わせをしていた牧野芳光さん（６８）＝同市大原＝は「テーブルの下に隠れて、揺れがおさまって　から声を掛け合って外に出た。夢みたいだ」と話した。