🌍 ニュース総合

■パクリというのもおこがましい!!
毎年、夏も終わりに近づくと風物詩のようにZARDの「負けないで」を耳にする。

その度に、非常に不愉快な思いをしているのは私だけでしょうか?

なぜなら、この曲はダリル・ホールの1986年のヒット曲「ドリーム・タイム」と瓜二つだから。

そして「負けないで」がヒットしていたころの、日本の音楽界の貧困さを思い出して頭が痛くなるからです。

プリンセス・プリンセス「ダイヤモンド」とプリテンダーズ「ドント・ゲット・ミー・ロング」とか、レベッカとマドンナとか、キーボードをフューチャーした音が流行れば、イントロにキーボードの音を持ってくる……この手の話をしだすと本当に終わりがないほど、80〜90年代の日本には、欧米のヒット曲をそのまま模倣した様な音楽が流通していました。

お前ら、こんなものリリースしていて恥ずかしくなかったの?当時の音楽業界の関係者に問いただしたい気分になります。

■ところで、中国の富豪の話
中国を代表するお金持ちの2人といえばジャックとポニーという「2人のマー」。

ジャック・マー氏は、中国アリババの創業者にて現会長。いわずと知れた世界最大のBtoB市場「アリババ」やECサイト「タオバオ」、ポータルサイト「中国ヤフー」などIT系の企業グループを率いており、総資産380億ドルといわれている中国一の大富豪です。

ポニー・マー氏は「QQ空間」なるSNSサイトやインスタントメッセンジャー、チャットサービスなど様々なITサービスを中国で展開する「テンセントグループ」の総帥、彼も総資産は300億ドルを軽く超えており、ジャックさんに迫る勢いだというのです。

■どこかで見たビジネスモデルの焼き直し?
なぜ、2人のマーはITビジネスにおいて成功者になれたのか?

そんな内容の書籍はもうすでに多数出版されていますから、そちらを参考にしていただくとして。

アリババやタオバオ、そしてテンセントの様々なサービスを見ていて気が付くのは、特に目新しいことをやっているわけではないということです。

全てどこかで見たサービスばかり。

テンセントが大ブレイクするきっかけとなったチャットサービス「微信」や海外版「WeChat」ならば、例えばヤフーやMSのメッセンジャーや「カカオトーク」と何ら変わるところがないのです。

あれ、これって要はパクリじゃないの?

■でも、ビジネスと音楽は本質的に違うのだ!!
海外の既存のサービスを中国国内向けにローカライズしただけ。

なんて犬助がいうと、極東の小市民のヒガミにしか聞こえないのですが、ポニー・マー氏自身も、このことに自覚的でなのは「模倣は最も穏当なイノベーションである」という言葉にもはっきりと現れています。

これを聞いて思わず考えてしまうのです。

ローカライズする、導入のタイミングを図る、中国の国策としての海外企業排斥の恩恵を受けたことは差し引いても、これが抜群にうまいだけでも充分イノベイティブではないか?と。

そして人々に利便性なりを提供して巨額の富を築くのに、真のイノベーションなぞ必要ないのでは?とも。

では音楽はどうなのか?やっぱ「負けないで」は許せないのですよ。

だってイノベイティブじゃない表現に何の魅力がありますか?