火山活動が激化するアオーバ島について、バヌアツ政府は25日、緊急事態を宣言し、島の南部に住む約5000人に対して北部への移動を指示した。
オーストラリア大陸の北東の南太平洋に浮かぶアオーバ島では、23日から25日にかけて島中央の火口湖で噴火活動が激化。
マグマの噴出に伴って飛び散った火山岩が堆積して、スコリア丘が形成され、新しい火山が生まれようとしている。
すでに今月23日には噴火警戒レベルを危険度が最も高い4に引き上げられていたが、バヌアツ国家災害管理局(Geo-Hazards Department)は25日、緊急事態を宣言して、島南部の住民約5000人に、北部への移動を指示した。
島内にある36の学校は休校となり、現在、防災当局が逃げ遅れた住民がいないかどうか確認を進めている。
近隣のニュージランド政府は、バヌアツの要請を受けて、26日に上空からの観測を行うと発表した。
バヌアツ国家災害管理局が公表しているハザードマップによると、アオーバ島は北東から南西にかけて長さ38キロ、幅は16キロの細長い形状をした火山島で、島中央には3つの噴火口を持つ火山湖がある。
火口湖から島の両端に向かって地盤の弱い断層破砕帯が伸びており、今回新たに出現した噴火口によって島のほぼ全域が警戒地域に指定されたアメーバ島で最後に大きな爆発的噴火が発生したのは2005年11月から12月にかけてだが、このときは住民が島外に脱出避難し、帰島できるまで3カ月を要した。
【日時】2017年09月26日(火) 10:39
【提供】ハザードラボ