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米国南部のフロリダ州では、市街地の川辺や散歩道で巨大なワニが出現するたびに大騒ぎとなるが、猛烈な寒波が襲った先月上旬には、ゴルフ場の池近くでニシキヘビと戦うワニが目撃され、プレイが一時中断。

グリーンにいたすべての人物が、固唾を飲んで勝負の行方を見守った。

このエキサイティングな戦いが繰り広げられたのは、フロリダ州南部のメキシコ湾に面したネイプルズにある名門ゴルフクラブ「フィドラーズ・クリーク」。

米国東部を襲った寒波が去って、暖かさが戻った先月12日、知人と一緒にプレイを楽しんでいた歯科医のリチャード・ナドラーさんらの目の前に、寒気がぶり返すようなシーンが展開。

10番ホールの池のほとりに横たわる巨大なワニの体に、体長3メートルはあろうかというビルマニシキヘビが絡みついていたのだ！よく見ると、ワニの口の端からは、噛み付いたヘビの尻尾がのぞいており、両者がっぷり四つに組んだ状態で、ビクリとも動かない。

プレイヤーたちは勝敗の行方を見守っていたが、いつまでたっても決着がつくきざしが見えないので、戦いの邪魔をしないようにプレイに戻った。

ビルマニシキヘビはその名の通り、本来はインドネシアやマレーシア、ミャンマーなど東南アジアが原産。

米国には数十年前に外来種として持ち込まれて以来、生息数が増加しており、固有の生態系を脅かしている。

一方、ワニ（アリゲーター）は通常、魚やカメ、野鳥や野ウサギやアライグマ、オポッサムなどの小動物を主食とし、ヘビは食べない。

だが、北フロリダ大学の生物学者アダム・ローゼンブラッド氏は、フロリダ州では近年ニシキヘビの生息域の拡大によって、小動物の数が減少しているため、餌不足の解消としてヘビを狙うようになるかもしれないと話している。