今年1月に爆発したパプアニューギニアのカドバー島では、現在も600人以上の島民が本土で避難生活を送っている。
火山活動が終息する兆しが一向に見えないなか、行政府では「島民の帰還は絶望的だ」とする意見が出ているという。
南太平洋に浮かぶカドバー島は、パプアニューギニア本土から北東25キロほど沖合に位置する火山島で、今年1月5日、有史以来初めて噴火し、近隣の島の住民を含む約1500人が本土に避難している。
今月初めにも激しい噴火が相次ぎ、この影響で海底から頭をのぞかせていた溶岩ドームが崩壊。
ラバウル火山観測所(RVO)によると、現在も標高365メートルの山頂火口からは今も火山ガスと溶岩の流出が続いているが、次に激しい噴火が起これば、山体崩壊が起こって大規模な土石流が発生し、津波が起こるおそれがあるとして、島の一部が崩壊する危険性を示唆している。
パプアニューギニア 東セピック州のアラン・バード知事は20日、地元メディアの取材に対して「現実問題として島民の帰還は難しい。本土で学校に通い始めている子供もいるし、帰島しても以前のようにココナツや野菜を育てることはできないだろう」という見解を示し、避難者の生活基盤の安定化に向けて最大限の努力を続けると述べたという。
【日時】2018年02月22日(木) 10:45
【提供】ハザードラボ