今回の椅子製造は、ユールの家具の意匠権を持つデンマークの家具会社「ワン・コレクション」が、昨年3月に発注。柔らかな感触のひじ掛けや複雑な脚の曲線は機械で削り、その後、例えばひじ掛け部分では手になじむ緩やかなくぼみをつけるため、職人がヤスリで磨き上げた。布製の座面を骨組みに取り付けるのも針と糸を使うなど丹念な手作業だ。デンマークでは、職人が高齢化し、こうした作業ができる会社が見つからなかったという。
「こんな誇りを持てる仕事は一生でもうないかもしれない」と思い、社員全員で作ろうと呼び掛けたという阿部佳孝社長(40)。「ユールの家具は我々にとってあこがれ中のあこがれで、製作に携われて本当に良かった。サンプルで一つ残った椅子は会社の宝にしたい」と、満足感でいっぱいだ。
260脚の椅子は8月、ニューヨークに向けてすでに出荷された。在日デンマーク大使館によると、これらの椅子は来年初め、全面改装を終えた同会議場とともに、お披露目される予定という。
(2012年10月18日15時39分 読売新聞)
「こんな誇りを持てる仕事は一生でもうないかもしれない」と思い、社員全員で作ろうと呼び掛けたという阿部佳孝社長(40)。「ユールの家具は我々にとってあこがれ中のあこがれで、製作に携われて本当に良かった。サンプルで一つ残った椅子は会社の宝にしたい」と、満足感でいっぱいだ。
260脚の椅子は8月、ニューヨークに向けてすでに出荷された。在日デンマーク大使館によると、これらの椅子は来年初め、全面改装を終えた同会議場とともに、お披露目される予定という。
(2012年10月18日15時39分 読売新聞)