🚒 消防・救急

能代山本広域市町村圏組合消防本部の３０歳代と４０歳代の男性消防士２人が、地方公務員法に基づき、労働条件の改善を求める措置要求書を県人事委員会に提出していた件で、同委員会が組合に対し、勤務態勢の改善などを勧告していたことが８日、分かった。勧告は７月２４日付。同委員会によると、措置要求を受けて勧告するのは、少なくとも１９７０年代以降初めて。

要求書で消防士２人は、休みが先延ばしにされるなどした結果、勤務時間が規定を超えたほか、仮眠時間に実質的に働いているにもかかわらず、時間外手当が支払われていないなどとして、改善を求めていた。

同委員会は、休みの先延ばしは改善の必要があると認め、休みを適正に設定した勤務態勢にすることや１２月までの取得が認められていた夏季休暇を７〜９月に取得させることなどを同組合に勧告した。一方で、時間外手当については、服務規則が変わった２０１３年５月以降の分は認められないとした。

勧告に対し、消防士の男性は「認められなかった要求も多く、不満が残る。状況によっては、民事訴訟も検討したい」と述べた。

同組合消防本部の泉政樹総務課長は「勧告を受けた点は改善するようにしている。１３年４月以前の時間外手当の支給については、今後検討したい」と話した。