17日、インドネシア・スマトラ島のシナブン山で断続的に爆発が発生し、黒い噴煙が上空に立ち込める雲を突き抜けて立ち上るようすが観測された。
今年2月、今世紀最大規模の爆発を起こしたシナブン山では、火山活動が激化。
あいつぐ爆発で放出される火山灰を吸い込んで、子供たちのなかには肺疾患を患う患者も増えている。
17日未明に始まった噴火は、夜間は山頂火口内のマグマがオレンジ色に輝く光がはっきりと見えて、噴煙量もそれほど多くなかったが、17日午後2時半過ぎ(現地時間)、巨大爆発が発生した。
噴火が日常的な光景になっているシナブン山だが、有史以来、初めて水蒸気爆発を起こしたのは2010年8月。
さらに噴火活動が本格的に活発化したのは2013年9月と、実はそれほど歴史が深くない。
スイス・ジュネーブ大学の地質学者マッテオ・ルピ氏は最近の研究で、シナブン山が近年になって火山活動を活発化させた背景には、2004年から2010年にかけて、スマトラ島沖で相次いだM7〜9クラスの巨大地震によって、地下のプレートに亀裂が入り、マグマが地表に上昇しやすくなった可能性があると指摘している。
【日時】2018年04月18日(水) 10:38
【提供】ハザードラボ