中米グアテマラで発生したフエゴ山の爆発から一夜明けた4日(現地時間)、これまでに確認された死者の数は65人に増えた。
ふもとの町や村では行方不明者の捜索が続いているが、渓谷沿いに下り落ちた火砕流や泥流によって捜索は困難を極めているグアテマラの国家防災機関(CONRED)によると、3日に発生したフエゴ山の噴火によって、火砕流に巻き込まれて亡くなった犠牲者の数は65人、負傷者は46人、被災者は3271人にのぼり、170万2136人が影響を受けた。
被害が最も深刻な地域は、ふもとのエスクイントラ、サカテペケス、チマルテナンゴの3つの自治体で、火砕流に一瞬にして飲み込まれたエル・ロデオ村では多くの住民が逃げ遅れて、壊滅的な被害を受けたが、火山灰や火砕流によって緊急車両が近づけない状態が続いている。
CONREDは火砕流や火山泥流が飲み込んだ被災地を上空から撮影した動画を公開。
火口から放出された火山灰や火山岩が火砕流となって渓谷を下り落ちたときの平均温度は、900〜1200℃に達していたと試算した。
また、米海洋大気庁(NOAA)の地球観測衛星スオミNPPは、現地時間3日午後1時(日本時間4日午前4時)にとらえたフエゴ山上空に広がる噴煙の画像を公開。
ワシントンの航空路火山灰情報(VAAC)センターは、噴煙の高さを最大15キロと推定した。
同国の地震科学気象研究所(INSIVUMEH)は最新の報告書で、噴火活動は3日夜に4000メートル以上の噴煙を放出した爆発を最後に起きていないが、新たな噴火が発生する可能性はあるとして、火山灰や土石流の危険性に対する厳重な警戒を呼びかけている。
【日時】2018年06月05日(火) 10:48
【提供】ハザードラボ