「現在の財政状況は破綻寸前状態と言える。これまでの先送り体質を猛省する」。先月29日に
臨時記者会見を開いた市幹部は厳しい表情をみせた。
市によると、今年度の決算見込みは歳入が160億1300万円、歳出が160億300万円で
辛うじて黒字となる。だが、財政調整基金残高はわずか1億5000万円。「場当たり的に
取り崩してきた」(幹部)ため、15年度末には残高がゼロになり、決算も3億2400万円の
赤字となる見通しだ。
さらに19年度までには累積赤字額が約28億円に達し、18年度に実質赤字比率が2割を超え、
北海道夕張市のように国の管理下で財政再建する財政再生団体に転落する恐れがあるという。
市は1999年度に「財政非常事態宣言」を出し、行財政改革に取り組んできた。05年に宣言を
解除したが、税収は落ち込む一方で、職員の人件費や福祉関係の歳出が膨らみ続けている。今後、
有識者による委員会を設置し、年度内に経営改革プランを策定。滞納額が8億円以上に上る市税の
徴収強化▽人件費の削減▽民間委託の推進−−などを軸に、破綻回避に取り組みたいとしている。
【円谷美晶】
毎日新聞 9月21日(日)13時47分配信
臨時記者会見を開いた市幹部は厳しい表情をみせた。
市によると、今年度の決算見込みは歳入が160億1300万円、歳出が160億300万円で
辛うじて黒字となる。だが、財政調整基金残高はわずか1億5000万円。「場当たり的に
取り崩してきた」(幹部)ため、15年度末には残高がゼロになり、決算も3億2400万円の
赤字となる見通しだ。
さらに19年度までには累積赤字額が約28億円に達し、18年度に実質赤字比率が2割を超え、
北海道夕張市のように国の管理下で財政再建する財政再生団体に転落する恐れがあるという。
市は1999年度に「財政非常事態宣言」を出し、行財政改革に取り組んできた。05年に宣言を
解除したが、税収は落ち込む一方で、職員の人件費や福祉関係の歳出が膨らみ続けている。今後、
有識者による委員会を設置し、年度内に経営改革プランを策定。滞納額が8億円以上に上る市税の
徴収強化▽人件費の削減▽民間委託の推進−−などを軸に、破綻回避に取り組みたいとしている。
【円谷美晶】
毎日新聞 9月21日(日)13時47分配信