🛩️ 自衛隊・軍事全国

米国務長官、核弾頭処分の加速を表明　ＮＰＴ再検討会議　岸田外相、「核なき世界」訴え

ブログに書く
0

PR
２７日、ニューヨークの核拡散防止条約（ＮＰＴ）再検討会議で演説するケリー米国務長官（ゲッティ＝共同）

　【ニューヨーク＝黒沢潤】ケリー米国務長官は２７日、ニューヨークの国連本部で開幕した核拡散防止条約（ＮＰＴ）再検討会議で演説し、オバマ大統領が退役核弾頭の解体ペースを２０％加速させる方針を決めたと発表した。一方、岸田文雄外相は演説で「核兵器なき世界」の実現を訴えた。

　ケリー氏は、過去約２０年間で核弾頭を１万２５１発解体したと述べた上で、退役核弾頭約２５００発の解体ペースを加速させると強調した。また、昨年９月時点で保有する核弾頭は４７１７発だと述べた。

　ロシアに対しては、米露新戦略兵器削減条約（新ＳＴＡＲＴ）の水準から、３分の１削減するよう改めて呼びかけた。

　核開発を続ける北朝鮮には、すべての核兵器を廃棄するよう強く要求。「国際社会の懸念を払拭しなければ、世界からさらに孤立するだけだ」と警告した。

　岸田氏は一方で、核保有国と位置づけられる米露など５カ国のうち、中国の保有数が不明確であることを踏まえ、「核戦力の透明性確保」が重要であると強調。他の核保有国に対しても、数値情報を伴う具体的かつ定期的な報告を速やかに行うよう求めた。

　北朝鮮の核問題については、「国際社会全体の平和と安全への重大な脅威であり、ＮＰＴ体制への深刻な挑戦だ」と指摘。世界各国の指導者や若者らに対しては、被爆地である広島や長崎への訪問を促した。