■「下剋上」が起こった年は?
レギュラーシーズン上位3位までのチームが日本シリーズ進出を賭けて戦う、クライマックスシリーズ(CS)。
そんなCSでは、140試合超にも及ぶレギュラーシーズンを尊重し1位のチームに1勝のアドバンテージや本拠地開催といった有利条件が与えられています。
そのため、1位のチームが通過をするケースがほとんど。
しかしやはり波乱が起こる年もあり、今年もパリーグ2位の福岡ソフトバンクホークスが1位の埼玉西武ライオンズを4勝2敗で破り日本シリーズに進出をしています。
ここではCSで「下剋上」が起こった年が過去にどれだけあるのか、その歴史を振り返ります。
■2007年 中日ドラゴンズ(2位)
第1ステージ 2勝0敗(vs阪神)
第2ステージ 3勝0敗(vs巨人)
日本シリーズ 4勝1敗(vs日本ハム)
クライマックスシリーズが導入されたばかりの2007年、巨人を相手に下剋上を果たしたのは中日ドラゴンズ。
巨人を3勝0敗ストレートで破り、さらに日本シリーズでも日本ハムを倒して見事日本一に輝きました。
なお2007年は優勝チームに1勝のアドバンテージを与えるというルールはまだなく、試合数も現在の6試合制ではなく5試合制となっています。
■2010年 千葉ロッテマリーンズ(3位)
ファーストステージ 2勝0敗(vs西武)
ファイナルステージ 4勝3敗(vsソフトバンク)
日本シリーズ 4勝2敗1分(vs中日)
恐らく最も有名な下剋上は、2010年のロッテでしょう。
レギュラーシーズンでは3位に終わりましたが、2位西武1位ソフトバンクを撃破し日本シリーズに進出。
さらに日本シリーズでは第7戦までもつれる死闘の末に中日を破り、日本一になりました。
3位から日本一にまでなったのは、いまだにこの年のロッテだけ。
まさに、史上最大の下剋上と言えます。
■2014年 阪神タイガース(2位)
ファーストステージ 1勝1分(vs広島)
ファイナルステージ 4勝1敗(vs巨人)
日本シリーズ 1勝4敗(vsソフトバンク)
CS導入年である2007年以降、長らく下剋上が起こらなかったセリーグ。
7年ぶりに波乱を起こしたのが、2014年の阪神タイガースです。
1位の巨人をアドバンテージを除くストレートで破り、4勝1敗で進出。
日本シリーズではソフトバンクに敗戦しましたが、チーム初のCS突破を成し遂げました。
■2017年 横浜DeNAベイスターズ(3位)
ファーストステージ 2勝1敗(vs阪神)
ファイナルステージ 4勝2敗(vs広島)
日本シリーズ 2勝4敗(vsソフトバンク)
最下位続きだった時代が終わり、Aクラス入りするまでになった横浜DeNAベイスターズ。
そんなDeNAが初めてCSを勝ち抜いたのが、2017年。
2位阪神1位広島との戦いに勝利し、日本シリーズに進出しました。
日本シリーズでも勝てばロッテ以来の快挙となる所でしたが、ソフトバンクに敗戦。
日本一の夢は持ち越しとなりました。
■まとめ
いかがでしたか?
去年今年と立て続けに起こったため頻繁に起こるイメージを持っていた人もいたかもしれませんが、実際は両リーグでこれだけしか事例がありません。
やはり、1勝のアドバンテージというのがかなり効いているのでしょう。
CSはその制度の有無も含めて度々ルールの議論が行われていますが、これがあるからこそリーグ戦の最後の最後までプロ野球が盛り上がっていることは事実。
より1位のチームが有利になることがあっても、CS自体が無くなるということは恐らくこの先も起こらないでしょう。
そして、下剋上というCSならではの楽しみ方もあります。
果たして、来年はどのような展開がファンを待っているのでしょうか。
【日時】2018年10月31日(水)
【提供】YAZIUP