太陽の黒点群で6日夜に発生した2回の爆発現象(フレア)について、情報通信研究機構(NICT)は「通常の1000倍以上に及ぶ」と分析結果を明らかにした。
日本時間8日午後3時以降、高温のコロナガスが地球に到達すると予想されるとして、通信障害や送電線への影響が起こるおそれがある。
NICTによると、太陽フレアは日本時間6日午後5時50分と、同8時53分に2回発生。
このうち、午後8時53分に起きたフレアは、放射されるX線強度がX9.3に到達。
太陽フレアは低い方からA、B、C、M、Xの5等級で分類されるが、このクラスを観測したのは、2006年12月5日のX9.0以来、11年ぶり。
2006年は、約11年ごとに変わる太陽の活動周期の第23期の後半に当たることから、今回のフレアは現在の第24期最大のフレアになると言う。
爆発現象に伴って、太陽ガスの放出現象(CME)も観測されており、2日後のあす8日午後3時から深夜12時ごろにかけて、高温のコロナガスが地球に到達すると予測されている。
コロナガスが到来すると、数日間にわたって地球の電離圏や磁場が乱れる可能性が高く、太陽の中央西寄りにある黒点群の位置から考えると、今後1週間は、通信衛星や放送衛星などの障害や、GPSの誤差、通信障害や送電線への影響などが生じるおそれがあり、注意が必要だという。
【日時】2017年09月07日(木) 19:01
【提供】ハザードラボ