学費のために風俗業 感染禍 バイト先失った女子大生
新型コロナウイルスの影響で、休業や失業を余儀なくされた人々がいる。中には、学費や生活費を稼ぐために風俗業に就く女性もいる。新潟県内の大学に通う女性(21)もその一人だ。苦悩に耳を傾けた。
◎困窮切実「自分が悔しい」
「ぎりぎりの生活を続けてきたが、新型コロナウイルスでこんなにもろく崩れてしまうとまでは思ってなかった…」
県内の大学に通うナオ(21)=仮名=は力なく語る。女性は新型ウイルスの影響で、掛け持ちする三つのアルバイトのうち二つを失った。学業を続けるために、2カ月前、風俗業界に飛び込むことを決意した。
両親は離婚しており、母親が事務員をしながらナオと妹の2人を育ててきてくれた。「給料が安く、苦労してきた母は常々『手に職を付けるか、資格を持ちなさい』と語っていた」とナオは振り返る。実家の経済状況を考え、奨学金を得た上で、アルバイトをしながら進学することにした。
進学当初は景気もよく、アルバイト先を見つけるのは簡単だった。状況が一変したのは今年4月。入学以来働いてきた二つの飲食店から解雇を告げられた。新型ウイルスの影響による経営悪化のためだ。唯一続けている家庭教師の仕事の日数も減り、日々の生活を切り詰めるだけではどうにもならくなったという。
大学ではオンライン授業が始まり、新たにパソコンを購入しなければならなくなった。「とにかく仕事を探そう」と連日、新たに他の飲食店などの仕事を探した。だが、「外出自粛」「営業自粛」がいわれ、人出が減っている中、新しい仕事は見つからなかった。
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