📖 創作･携帯小説

私はもう後ろを向かない。
君に未練なんて持たないよ・・・。

決めてたのに・・・。



『恋愛感情』それは早くて小学３年くらいから身につくもの・・・。みんなそういうけど私はそうわ思わない・・・
あの恋はちゃんとした恋愛感情からだもん・・・
あの『すき』は小さい子のいうただの『スキ』じゃなくて本当にすきの『好き』なんだよ。
どんなに幼くてもどんなに幼い時期があの恋の始まりだったとしてもだったとしても私はいいきれる。
あれは本当に恋してたって・・・
あの時あの瞬間から

　　　　『君が好きだった』

って胸張っていえる。
本当に好きだったから・・・。

第一章　　　恋始

初めてのキスはおでこでした・・・

ファーストキス


１９９８年　　私　当時４歳

その日私は泣いてた。理由は忘れたけど・・・
一人で。保育所の教室のすみで・・・。
君は何も言わずに泣いている私の手を引いて人がいない場所へ連れて行った。私は何も言わずに私の手を引く君についていった。
君は私をその場所へ座らせて私の頭をなにもいわずにただなでていた。だけど私は泣き止まなかった・・・
だけど君は何しても泣き止まない私を見捨てずにずっとそばにいてくれた。私はしばらくして潤んだ目のまま顔を上げた。でもまだ一筋二筋と涙は止まってはいないままだった。君は泣き止まない私のおでこにそっとキスをした。

私の恋が幕を上げた・・・

この日の空は曇っていたけど私には綺麗に見えた。
それは今日のご飯がカレーだったとかじゃなくて
それは綺麗なお花を見つけたからとかじゃなくて
それは縄跳びが飛べたとかでもなくて

君がそばで支えていてくれたから・・・


君がいたから曇り空が綺麗に見えていて
君がいるからいろんなことが楽しくなっていって
君がいるから強くなれて
君がいるから素直になれて
君がいるからもう泣きやんじゃった・・・
単純だけどガラスのハートそんな私を包み込むようにやさしく見守っていてくれたね。
君はふざけては周りの人を笑かしていたけど、本当すっごくやさしい人で・・・私はそんな君が大好きだったよ。
裏表のない性格、奥二重の目、笑った顔、あくびをしてちょっと潤んだ目、ふざけて踊っている意味不明なダンス、独特な走り方、寝癖のついたヘアスタイル、お母さんの似てないモノマネ。そんな君を全部しっかり覚えてるんだよ。

私は君が好きだから

ねぇ私が恋したのは君がいけないんだよ。
君があの日あの瞬間におでこにキスなんてベタなことするから惚れちゃったじゃない・・・

おでこキスされた私はびっくりして泣き止んだ。
そして君は何も言わずに私の手を引いて教室に連れて帰ってた。その後君はなにもなかったようにほかの男子とじゃれあっていた。

こま回し大会

１９９９年　　私　当時５歳


「なんでこんな大会あんねんやろ」
私はあの日君にこま回し大会の愚痴を言ってた。
「まあ別にええやん」
君の即答に私も返した。
「ええことあらへんよ」
君は私の答えに爆笑していた。
「もしかして絵里沙こままわされへんの？」
<そんなもんまわされへんに決まってるやん>といいたいけどもちろん私は無言。なんて言い訳していいのか迷っていた普通に答えればいいのに・・・
「・・・」
黙っている私に君はニコッと微笑んだ。
「しゃあないなぁ優貴斗が教えたろか？」
私は嬉しくて即答。
「うん！教えて！教えて！」
君は私の頭に手をのせて笑っていた。
「素直やなぁえらいえらい」
私は照れ笑いしていた。
君にこま回しを教えてもらうのがすごく楽しみで楽しみでしょうがなかった・・・
この当時から君好きだったことは間違いない
でもこの当時の私は恋を知らなかった。
何でこんなにこま回しを教えてもらうのが楽しみなんだろう・・・こま回し嫌いなはずなのに・・・
この当時は君の前だと自分がなんか変わることはわかってはいたけど、なんでなのか意味が分からなかった。そのころの私はあまりにも幼くて未熟だったから。

翌日・・・
私は、君にこま回しを教えにもらいに君のところへ行った。
そのときの足取りがすっごく軽かったことは今でもしっかり覚えているよ。下手なスキップしながら君のところへいった。あのころの私はスキップが下手だったから廊下でスキップなんてありえなかった。だってあまりにも下手で人前でスキップするのが恥ずかしく思ってたんだもん・・・。
だけどあの時あの瞬間君にあえるのがうれしくておもわず廊下でスキップした。
君はスキップしながら梅組の教室入ってくる私を見て爆笑していた。
「絵里沙スキップめっちゃ下手やん」
私はちょっとふくれ面になった。
「もうほっといて」
私の反応を見て君はクスクス笑っていた。
「ごめんなぁ　アハハ」
私も笑った。
「そんなに下手クソやった？」
君は私のスキップをのまねをしていた。君のモノマネは大げさでドタバタ足をならせながらスキップしていた。いっとくけど君のモノマネが似ていたなんてまだ認めてないからね。そこまでひどくないもん・・・
「そんなにひどないもん」
私は爆笑しながら必死になって答えた。
「見てみーこんなんこんなん」
「ちゃうぅーゆーてるやん！」
しばらくしてこま回し大会のことを思い出した・・・
「あっこま教えてもらいに来たんやった・・・」
「あーーーほんまや忘れてた」
君は慣れてた手つきでこまのひもを巻き始めた。
「押さえてへんとなぁこれがグシャッてなんねん」
今思えば下手な説明だったと思う・・・。
けどなぜか私には説明がわかった。それはね多分君が好きだったから・・・。それとも私が天才だったからなのかなぁ(笑)。うん多分そうだよ！好きだから君の説明がわかるなんて・・・意味わかんないもんね！だから私が天才だったんだと思う(笑)なんてね・・・本当は君がこまのひもを巻きながら説明してたからわかったんだよ・・・。
五歳児にしては説明がうまかったんだと思う。
でも私はなかなかこまをまわせなかった。
「ウワーーーウキーーーナンジャこりゃー回されへん＠：¥＠：¥」
意味不明なことを叫ぶ私に君も周りの人も爆笑してた。
やっとこまが回せたときも
「うっしゃーどりゃーーーヤッタぜいーイエーーー」
うれしくてボンバーイエーな気持ちを隠せなくて叫んだときは先生まで爆笑してたっけ・・・。
でも本当にうれしかった。
多分君があの時あの瞬間『教えたろか？』っていってくれなかったら私は今でもこまを回せなかったと思うし、なんだかんだ理由をつけて練習しなかったと思う・・・。


君のおかげでこまが回せたよ・・・ありがとう・・・

こま回し大会　当日・・・。

<回せる回せる・・・こまなんて回してやる・・・>
私はそう自分に言い聞かせていた。でも少し緊張していた。あのこま回しに初めて成功した日からもずっとずっと毎日毎日この日のために練習していた。君＝優貴斗コーチと一緒に・・・。
「あーーーどぉしよ失敗したら・・・優貴斗ーーー」
君は笑いながら私を励ました。
「回せると思たら回せんねん」
君らしい答えだと思った。ふざけているような答えだけど、実はそのふざけているような答えに結構励まされてたよ。君の言葉は軽いっていう人がほとんどいた。でもそんなのおかしいだって君の言葉はこんなにも私には重く感じるから。君の言葉は軽そうで重い。私が一番わかってるんだよ。もちろん他にもわかってる人はいるよ。
私はあの時あの瞬間

君の言葉で励まされた・・・

「はいじゃあハートグループさんとスターグループさんこま回し対決！イエーーイみんな応援したってなあぁー」
先生の声が教室に高く響く。
こま回し大会のルールはいたって簡単。こまを回すのに成功すればいいだけ。こま回し対決はクラスのグループだけの対決。優勝すれば先生が作った紙のメダルがもらえる。紙のメダルにはスマイリーのラメ入りシールが貼ってあった。得点の付け方は普通にこまが回せたら１点。技を決めたらその上２点。こまが回せなかったら得点は無し。各グループの一人一人が順番にこま回しをした総合点数で勝敗を決める。各グループにつきメンバーは５人。私はハートグループの３番目だった。
私の順番がせまってくる。だけど私は緊張なんてしなかった。

君の言葉がちゃんと頭に残ってるから・・・

いよいよ私の番が来た。君の言葉が頭に何回も何回も流れた。
《回せると思たら回せんねん》
<いつもみたいに普通にやれば回せる。大丈夫>
私は勢いよくこまを回した・・・
これまでの練習のように気を楽にして、自分に変なプレッシャーをかけないようにして、君の言葉を頭に浮かべながら、君の笑う顔を頭に浮かべながら・・・。


シュルシュルシュルシュルルル

-----回ってる私のこまが回ってるんだ・・・。
確かにこまは１本の細い足で立っている回っている。こまは私に「おつかれさん」っていったような気がした。秋の少しひんやりした涼しい風を浴びながら。

結局こま回し大会は優勝できなかったけど、私はすっごく満足だった。だって本番でこまを回すのに成功したんだもん・・・。



だけど・・・。
平和なクラスに問題が起こった・・・。
きっかけはこのこま回し大会だった・・・。

「見て見て！いいやろーーー」
「ほら！ほら！」
クラスメイトの美姫と美華がこま回し大会の優勝メダルを見せびらかしていた。

「なんかあの二人いややなぁ」
当時クラスの女子番長格の柚子奈がほっとかなかった・・・。
「ちょっとあの二人と話してみいひん？」
女子番長格の柚子奈は論理的で一回話し合ってから決める人で、強引なただただ人をいじめておどして無理矢理ゆうこときかせること番長じゃなくて、どこがいけないか、どうしていけないかをきちんと話してこれからはこうしていってほしい見たいな感じの意見で人をまとめる優しい番長だった。だから誰も逆らわなかったし、誰からも好かれている番長だった。今思うと柚子奈はすごく大人な５歳児だったと思う。
「そうやな・・・うん！そうしよ！」
副番長格の夢子が意見に賛成した。夢子はかなり元気な性格でいつもどんなときでもハイテンションな人だった。
<やっぱりそうなるか・・・>
私は二人の話を盗み聞きしていた。
別に盗み聞きするつもりじゃなくて柚子奈に美姫と美華の件で相談しに来たときたまたまそうゆう話をしていて聞こえてしまったわけで・・・。
嘘です！相談しに来たのは本当だけど、たまたま聞こえたんじゃなくて、たまたま話してたのを聞いちゃいました見たいな・・・。
「柚子奈・・・」
私は柚子奈の目をじっと見た。
「絵里沙もなんかあの二人見せびらかしとすぎと思うやろ・・・優勝できひんかった人はそんなんされたいややろなーおもてん。だから今から話しにいくねん」
柚子奈のチームは美姫と美華と一緒だからもちろん優勝してるしもちろんメダルも持っている。
・・・なのに・・・みんなのこと考えて柚子奈は本当にいい番長だった。本当に５歳児？みたいな・・・。
あのときの柚子奈の廊下歩く後姿の背中はすごくかっこよく見えた。秋のひんやりした風が柚子奈の髪を揺らす。その後姿が『まかせときっ！』っていってるみたいですごくたのもしかった・・・。
夢子は私にガッツポーズをした。
私もガッツポーズを返した。
私が教室に帰ってきたときに柚子奈と夢子が教室のすみに立っていた。
美姫と美華と一緒に・・・。
心配している私は震えが止まらなかった。
ガタガタ震えている私に君がちかずいてきたいてきた。
「柚子奈やったら心配ないって！絵里沙おちつきぃや！そんな心配せんでも大丈夫やから！」
君は震える私に微笑みかけて　-------

君はそっと私の手をにぎった・・・・・。

私たちはただ遠くから柚子奈たちの話し合いを何も言わずに見ていた・・・。
柚子奈たちの声は教室のみんなの遊ぶ楽しい声で聞こえなかった。おもちゃのぶつかる音、ちゃんばらをする男子の声。あの当時流行していたアルプスいちまんじゃくの歌声と手をたたく音。ジャンケンほいほいの声。おちゃらかの手拍子、歌声。スキップの音。リアルおままごとをするバラ組みさんたちの声・・・。
全部全部混じって聞こえなかった　------

「いい加減にしいやっ！」
教室に響く怒鳴り声・・・。
みんなの声がいっきに止まった。
物の音もなくなった。
手拍子もとまった・・・・・。
シーンと静まり返った教室のすみにみんなは目を向けた。夢子が泣いていた。柚子奈が夢子をなだめていた。美姫は困った顔をしている。美華がすねて、ふてくされている・・・・・。

その光景は私が一番恐れていた光景だった・・・。

「夢子どうしたん？」
クラスメイトの里香が口を開いた。里香はすごく思いやりのあるいい子だった。
「美華なんか嫌い・・・ひどすぎ・・る・・・」
夢子が泣きながら訴えた。
「なんで？」
里香がすごく心配いしながら聞いた。
「あんなぁ・・・美姫たちな・・・こま回し大会のなぁやつなぁみんなにいいやろーとかゆうたからなぁ・・・そんなことしたらあかんってゆわれてん。そしたらなぁなんか美華がなぁ柚子奈にひどいことめっちゃゆうてなぁ・・・夢ちゃんが柚子奈可哀そうやろ
ってゆうて泣いてしもてん・・・」
私は知らない間に涙が出ていた。だってあまりにも美華がひどくて・・・。前から嫌いだったけどもっとひどい人だとわかったし、柚子奈は正しいこといってるのにひどいこといわれて・・・残酷だったから・・・

隣を見た・・・。君は険しい顔をしていた。
いままで見たことがなかった・・・。君の怖い顔。
いつもへらへらしてる顔の君が・・・なんか違った。

君はすごく怒っていた・・・。

君の怒った険しい顔はいつの間にかいつものへらへらした顔に戻っていた・・・。
バラ組さんもリアルおままごとの続きをしていた。おちゃらかの声、手拍子、男子のちゃんばらの走り回る音、くさいきめぜりふ。アルプスいちまんじゃくの歌声、手をたたく音・・・。ジャンケンほいほいも、聞こえる全部全部、教室のいつもの楽しそうで平和な声が・・・。
私は教室のすみに目をやった・・・。
先生と柚子奈と美姫が夢子をなだめていた。
君と私は夢この方へと駆け寄った。
「柚子奈なんてゆわれたん？」
私はいてもたってもいられなくてついつい聞いちゃいけないことを聞いてしまった・・・。
「・・・自分かって見せびらかしたいくせに・・・みんなと仲良くしたいからって我慢してんねんやろ。見せびらかしたいねんやったら見せびらかしたらいいやんか！本当はいいやろーっていいたいくせに我慢しすぎやねん・・・。それとも自分は強くていい子やとおもてるん？　-----　ってゆわれてん・・・。」
柚子奈があきれた表情で鼻で笑って教室の中央を走り回って遊んでいる美華を見た。
私は美華に対しての怒りがすごくこみ上げたきて、知らない間に手が震えていた・・・。涙まで出だしてもうとまらなくて泣き崩れてしまった・・・。
柚子奈は私の顔を覗き込んでやさしく微笑んだ・・・
「ありがとう」
そういうとまた夢子をなだめていたんだ・・・。
「もう絵里沙がないたら柚子奈が余計余計困るやろ」
君は私の頭をなでながら優しく微笑んだ。
わたしも君のほうを見て微笑んだ。

全部終わったんだ。
これで問題は解決したんだ・・・。



そう思ってた・・・。

やっぱり私は甘かったんだね・・・・・。

「絵里沙おはよう！ウチ絵里沙とめっちゃ遊びたかってん！」
あの日の翌日の朝・・・。私はギリギリセーフで保育所に間に合った。美華がなれなれしく話しかけてきた・・・。
「おはよ！」
私は急いで連絡帳を出しにいった。
「早くしいひんと体操始まるで！」
夢子が私のリュックをロッカーに入れた。
走って運動場に出た。また美華が来た。
「絵里沙一緒に体操しよ！」
美華はいつも美姫と体操してたのに・・・。
「ゴメンなぁ・・・ウチさっちゃんと体操すんねん」
わたしはさっちゃんと一緒に体操した。
私とさっちゃんは親友でさっちゃんの本名は佐津美。
みんなからもさっちゃんっ呼ばれてた。さっちゃんと私はいつも体操しよって約束してるからいつも一緒に体操してた。さっちゃんが休んでるときは柚子奈と夢子が誘ってくれたから柚子奈と夢子と体操してた。
「絵里沙ー遊ぼー」
教室に帰るとまた美華が来た。
「美姫と遊びぃや・・・。」
さすがに美華がちょっとうっとうしくなった。
「今日は絵里沙と遊びたいねん」
私は美華が苦手だった・・・。
「絵里沙さっちゃんと遊ぶから美華と遊ばれへんね
ん」
私はさっちゃんの方にダッシュで逃げていった。
さっちゃんはびっくりして私を見た。
「絵里沙どうしたん？」
さっちゃんはまゆにしわをよせながら聞いてきた。
「・・・なんか・・・なぁ・・・＠：*;※！」
自分でも何言ってるか意味がわからなかった。
「えっ？」
私はゆっくり呼吸をして口を開いた・・・。

「美華が絵里沙のほうにくるねん・・・」
私が美華のことが嫌いなのはさっちゃんは知ってた。
「みんなで美華に攻撃してんねん」
さっちゃんは下を向きながら答えてくれた。
「えっ・・・だから絵里沙のとこにくんの？」
「・・・うん・・・。でも攻撃ってなぁ・・・無視したりとかしかしてへんで・・・。」
これは美華にたいするいじめだったんだね・・・。
確かに美華は調子にのってたし、ものすっごいひねくれてたし、すぐすねたり、逆切れも多かった・・・。
だけど解決する方法は本当にこれしかなかったのかな？話し合っても理解しない、首を縦には絶対振らない、あげくのはてにすねて、逆切れ、暴言はく。美華はいつもいつもそんな感じで・・・。だけどほかに解決策はあったはず・・・。


だけど当時の私は有り得ないくらい馬鹿だった・・・

翌朝・・・

「おはよー絵里沙！」
また美華が来た。
「・・・・・」
私は笑顔で挨拶をしてくる美華をつめたく突き放した。後で後悔するって知ってたら笑顔で「おはよう」がいえてたのかな？ううん絶対いえなかった・・・。私は多分浮いた存在になるのが嫌でいえなかったとおもうし、美華のことは前から自己中心的でワガママでひねくれものって思ってたから・・・。
そう思ってることは今でもそれは変わらない・・・だけど無視したことは後悔してる。

美華は涙を浮かべていた・・・。
頬をつたっていく涙は寂しさ悲しさであふれていた。

美華を無視して残ったものは罪悪感と後悔の塊だった。確かに美華が原因だったけど・・・。
なんなんだろこの気持ち・・・・・。

教室は冬の始まりの冷たい風か吹いていた。
教室に入ると涙が溢れてとまらなくなった。

教室に入りたくない・・・。

私は全力疾走であの場所へ向かった。保育所で人がいない場所・・・。君に手を引かれてつれてこられたあの場所・・・。やっぱり人がいなかった・・・。
泣いて泣いて泣いて泣いて泣いてずっと泣いていた。
泣きつかれてそのまま体育座りのまま寝てしまった。


＜シャッシャッシャッシャッシャッ＞
聞こえる足の音・・・。
近づいて来る。
一瞬の温かい風・・・。


「おやつやで」
ほわわゎぁんとした声。
頬をなでる暖かい手。

「優貴斗！」
私は君に抱きついた。



＜ぐうぅぅぅぅぅう＞


大事なところでおなかがなった。
「おなかすいた・・・」
私は君に抱きついたまま口を開いた。
「もうちょっとでおやつやから教室もどろ」
君は抱きついた私を放して頭に手をのせた。
「うん！」
私は君の手を握った・・・。

私たちは手をつなぎながら教室に帰った・・・。

小さい子だからあたりまえかもしれないけど、私はすっごくうれしかった。そのころはどうしてかわからなかったけど。


だけど・・・いじめはまだ続いていた。

・・・あれから美華は私につきまとわなくなった。
美華は誰とも口を利かなくなって・・・。
いつも教室で一人、絵を描いてた。描いてる絵は、感情がこもってて・・・見ると胸が砕けるように痛くなった・・・。美華の描く絵は黒と白だけの地味な絵だった。前に描いた絵と比べて一言で表すと「暗い」。
前に描いた絵は色とりどりのカラフルなシャボン玉が描いてあった。けどそのときの絵はモノクロのシャボン玉が描いてあってシャボン玉が今にも壊れそうな絵だった。
「・・・美華・・・」
君が美華に声をかけた。
胸の奥が締め付けら寝る感じがして急に苦しくなった。
美華と君は教室を出た。
どこにいくかなんとなくわかった・・・。

多分・・・あの場所・・・。

＜いやだ！そんなの絶対にやだ！＞


私は走って教室をとび出した。
＜いやだ・・・あの場所に美華が入る前に・・・＞
涙が出てきた。

＜止めなくちゃ＞

ダダダダダダダダダダッダッダッダッダン
足音が冷たい廊下に響く。
冬の冷たい風が頬に触れる。

「絵里沙ぁ？」
君が足を止めた。
「ハァハァ・・・ハァ・・・何しにいくん？」
涙で美華の顔がぼやける。
「話やけど・・・」
美華がうつむきながら答えた答えた。
「教室ではなせば？」
私は必死だった。美華があの場所へ足を踏み入れるのが嫌で嫌で嫌だった。
「そうやな・・・寒いし」
君はにっこり微笑んだ。
「ウワー痛そう・・・足真っ赤っかやで！」
君は私の手を引っ張って走り出した。
「はよ教室かえろ！」
「うん！」
美華と私と君で走った廊下の冷たさは今でも覚えてる。かなり寒くて冷たかった・・・。だけどそれ以上に君の手の暖かさがまだ消えないで残ってるよ・・・柔らかくて暖かくて優しい小さな小さな手・・・。あのころは私の手ほうが小さかったけど・・・。
あのとき思ったんだ・・・。

あの場所に他の人が入ってほしくないって・・・。

数日後・・・。
いじめはなくなってもとどうりになった。
ただ一つ変わったのは・・・


あの場所が私にとっての秘密に変わったこと・・・。

バラ組み

２０００年　　私　当時６歳


２０００年卯月(四月)私は年長組みのバラ組みさんになった。お母さんのおなかの中には妹がいた。お兄ちゃんは一年生・・・。

あの場所は今も秘密の場所・・・。

妹は後二ヶ月で産まれる。もともと大きかったお母さんのおなかがもっと大きかった・・・。
「いつ産まれるん？」
君は私を迎えに来たお母さんにいっつも聞いてた。
「６月やで」
お母さんは聞かれるたんびに嬉しそうに答えてた。
「いいなー絵里沙兄弟いっぱいおって・・・」
そういえば君は一人っ子だったね・・・。
いつも君は『お兄ちゃんがほしい』っていってたっけ・・・。でもお兄ちゃんはいくらなんでもねぇ・・・。
「コウノトリさんにお願いすれば！」
私は君の目を見て真剣にコウノトリの話をした。
「そうやな！ダンボで見たことある！コウノトリさんにお願いしたらおにいちゃん来るかも！家に帰ったら知らない人がいてお母さんに『この人誰？』って聞いたら『コウノトリさんがお兄ちゃん届けてきてくれたの』ってお母さんが言って『ワーイお兄ちゃんだ』ってなったら最高やな」
そこで『ワーイお兄ちゃんだ』ってならないだろ普通・・・ってかなったらかなりおかしいよそれ！
「コウノトリさんは赤ちゃんしか運んでけえへんで」
真剣に語る君に真剣に突っ込んだ私、ナイス突っ込み！
「えっじゃあ弟がいい！えーでも弟やったらお母さんもお父さんも弟ばっかりかわいがりそう・・・」
今思うとカ・ナ・リかわいぃセリフ・・・。
「じゃあお願いせえへんかったらいいやん」
相変わらず普通に突っ込む私結構冷たいよそのセリフ。
「そうやな」
『そうやな』って・・・え゛っ・・・そんなあっさり・・・。

君とに会話はいつもこんな感じ・・・。
周りからは「えっ」「んなあほな・・・」って感じで見られてたんだと思う・・・。いや絶対そう！
それでもいい・・・だって・・・。


君との会話はすっごく楽しかったから・・・

水無月になったばかりの日(６月１日)妹が産まれた。
私の予想は弟だった。お兄ちゃんも両親も予想は男の子だった。医者にも性別はお楽しみとしてあえて聞かなかった。つけようとしていた名前は『わたり』。

でも・・・産まれてきたのは女の子。考えていた名前は変更して『亜美』(つぐみ)になった。
お母さんはおなかをさすりながら「わたりくん」って呼びかけてて(笑)。
でもみんな嬉しかった。おばあちゃんもカナリかわいがってて遊びに来たときは妹を放さなかった。
妹は元気で保育器に入れられることはなかった。
私が産まれるときは家だった。間に合わなかった。
受話器をとった瞬間頭が出てきたらしいけど・・・。
カナリ近所で大騒ぎになった。近所で私を知らない人がいないくらい。お母さんは家で私を産んだ。
近所の人に助けてもらいながら・・・。
産まれた後に救急車が来て私は５日間保育器の中にいた。

七夕　夏祭り

＜カッカカカッカカッカッカ＞
下駄の音が保育所の運動場に響く。
ぼやけた明かり、にぎやかで楽しそうな声、この日は保育所の夏祭り。
「優貴斗ーーーーー」
君のもとへダッシュした。
「絵里沙来てたん？」
君が手を振った。私は走る速度を上げる。
「きゃっっっっ！！！！！」

　　ザッ・・・バッ・・・・・

「大丈夫？」
君の腕の中・・・。あったかい・・・。あつい。
「絵里沙？」
意識がはっきりした。
「うん！」
私は照れながら答えた。
「下駄で走るからやろ」
君は私に微笑んだ。微笑んだっていうより笑ってる。
「へへへへへ」
私はまた照れ笑い・・・。
「もぉホンマどんくさいねんからぁ〜」
君はいつもチョイ毒舌。
「優貴斗かってこけることぐらいあるやん」
助けてもらっといてなんでそんな事いったのかなぁ？
「優貴斗はこけへんもん」
・・・いやそんな人いませんて。
「こないだ散歩でこけてすりむいたやん」
君の足を指差した。
「ちゃうねんこれはなぁ・・・」
あわてる君はすっごくかわいかった。
「ちゃうことあらへんよ」
相変わらず私冷てー。
「んーまぁちゃうねん」
そんなめちゃくちゃな・・・。もっとうまい言い分けなかったの？
「ふーんそうなんかぁ・・・」
えっなんで！・・・。なに納得してんの！？

でも確かにあの日・・・。


君は転びそうな私を支えてくれた。


あの日交わした会話は意味がわからない会話だったけど・・・。今だから言える・・・。

『あのときありがとう』って・・・。

その後お祭りでは輪投げとか魚釣りとかスーパーボールすくいをしてその後は保育所毎年こうれいの先生たちの劇。保育所では学年別に特等席があって保育所卒園した小学生は上り棒の一番上。保育所の年長さんがジャングルジムの一番上。それ以外の人はブルーシートの上。誰が決めたのかわからないけど自動的にみんな学年にあわせて座ってた。
その年はヘンゼルとグレーテルの話だったっけ・・・
担任の先生が魔女役をしていたけどかなりお似合いだった(笑)。

あの夏祭りはすごくたのしくて・・・。

私の大きな思い出になった。



君との思い出も増えた・・・・・。

バラ組みのときの１番の思い出・・・。

お泊り保育・・・・・。


＜ミーンミンミンミーン＞

あのひは蝉がうるさいほど鳴いてて。
空がきれいに澄んでて。
カラッとしてて。
すごく暑かった。

暑い。
のど乾いた。
目が覚めた。

＜チュンチュン＞
小鳥が鳴く。

いつもより階段を早く下りて、廊下なんてスキップしながらリビングにいった。

「今日なぁ保育所にお泊りすんねん」
お兄ちゃんにもお隣さんにも・・・。
自慢げに話して・・・。
いつもの５倍くらい元気にはしゃぎながら保育所にいった。

だってそのひはどうしようもないくらい楽しみにしていたお泊り保育の日だったから。

教室に入るとやっぱりみんなは大はしゃぎで・・・。
私もみんなにと一緒に大はしゃぎしてた。

「今日お泊り保育やな」

「めっちゃ楽しみぃ」

教室のみんなの会話はそういう感じのものだった。

お泊り保育で最初にすることは夕ご飯の買出しだった。
「優貴斗てぇつなご」
里香が優貴斗と手をつなぐ。
優貴斗と里香は同じグループだった・・・。
私は違うグループだった・・・。
手をつないで楽しそうに歩く里香と優貴斗が何かすごくいやだった。
今思えば幼い私が嫉妬・・・してたのかな・・・。

買出しから帰ったら遊ぶ時間だったけど・・・。
私一人ボ−−−−−−−−−−としてて・・・・・。

「どうしたん！？」

優貴斗が心配して聞いてきた・・・。
「なんもない・・・。」
私はむすっとして答えた・・・。
本当に素直じゃない私・・・

心配してくれて嬉しかったくせに・・・・・。

「お母さんにあわれへんから寂しいん？」
優貴斗は本当に心配してくれた。
なのに私はその後急に泣き出して・・・。
急に泣き出す私を優貴斗は一生懸命になだめてくれた。
「よしよし」って何度も何度も・・・。

あれから・・・。
あの日からきずいてたのかもしれない・・・。
本当は幼いながらにきずいてたのかもしれない・・・
優貴斗は誰にも渡したくないし誰よりも近くにいてほしいって強く願ってる自分に・・・。

でも、あのころの自分はやっぱり幼くて何でこんな気持ちになるのかわからなかった。恋するとどんな気持ちになるのかなんて・・・。

リアルおままごとで離婚とか不倫とか遺産争いの意味は知ってたけど・・・。
恋した時の感覚はリアルおままごとでは知ることはできなかった。


だから幼い私はすっごく悩んで悩んで
かなり不安になって
めっちゃボ---------っとしてて・・・。

多分恋した時の感覚を知ってたらこんなにも苦しまづにすんだと思う。

だけど・・・・・『恋』を知らなかった・・・・・。

意味のわからない自分に腹が立って・・・。
もう自分が全然わからなかった。

どうして私はおこってるんだろう
どうしてかなしいんだろう
どうして心がこんなに痛むんだろう

私は恋の存在に苦しんでた・・・。
ただ里香と優貴斗が仲良くしゃべってるだけなのにこんなにも心が苦しくて・・・。



なのに恋は意地悪で・・・・・。


優貴斗のことが好きって気持ちは毎日ちょっとづつ大きくなっていった・・・・・・・・。

＜キャッキャッ＞

キャンプファイヤーが始まった。

着火の儀式が終わって歌を歌をうとしたとき・・・。


＜ザーーーーーー＞
ものすごい勢いで雨が降ってきた・・・。

キャンプファイヤーはすぐに中止になった。


＜・・・・・・＞
重たいキツーイ空気が教室を暗くしていた・・・。

＜ダダダダダダダダダダダダン＞

「みんなきいてぇあんなぁきもだめしすんねんて！」
君がうれしそうに報告しに来た。

＜キャーーーーーーー＞
教室のみんなも楽しそうに騒いで教室の空気が明るくなった。


・・・でもそのとき一人だけ喜んでない人がいた。

二人ペアになっていざ出発！
私と君のペアは一番目だった。
きもだめしは遊戯室で行われる。
コースはバラ組みの教室から遊戯室の中を通って教室まで帰ってくる短距離なコース。
「優貴斗逃げんなよ」
私は逃げるはずない君に『逃げんなよ』って言った。
「絵里沙のほうが逃げそうやねんけどなあ」
君は私の手をつなぎながら言った。
「絵里沙は逃げへんもん！てぇはなしたのばれたら先生に怒られるし」
私は君のてをギュッと握った。
君は倍にして握り返してきた。

「怖くなったら投げんねんで」
先生はおふだを三枚くれた。
今思えば『三枚のおふだ』のパクリ。

廊下は何にもなかった。
ただ普通に歩いた。
遊戯室に入ると暗かった足元とか幽霊に化けた先生がわかるぐらいの明かりはあったけど・・・。
「なあコレ投げたらどうなるん？」
私は三枚のお札をとりだした。
「なげたら面白いことになるんかな」
君はイタズラしそうな顔になった。
「やまんばみたいになるんかなぁ！」
私はワクワクしてきた。
「投げちゃおっか！」
君は幽霊にばけた先生にお札を投げた。
お札を投げつけられた先生は変なダンスをし始めた。
「はははははははははっ絵里沙も」
私もお札を投げつけた。
今度は銃で撃たれたリアクションをしていた。
最後はマジシャンのかっこをして付けヒゲをつけた新田先生に花火をもらって手をつないでスキップして帰ってきた。きもだめしなのに爆笑して・・・。


きもだめしは楽しく楽しく進んでいく。
みんな笑顔で帰ってきた。
いよいよ最後のペアまで回ってきた。
「先生大貴がトイレから出てけえへん」
大貴のペアの美姫が困った顔をしていいにきた。
みんなあわてて大貴を呼びに言った。
「大貴！大貴！」
＜ガチャ＞
大貴が暗い顔をしてトイレからでてきた。
「たいきこわいん？」
美姫が心配そうに聞いた。
大貴は黙ってうなずいた。
「大丈夫やで美姫が一緒におったるから」
美姫がそういっても大貴はうごかなかった・・・。
「じゃあ優貴斗も一緒にいったるわ」
君はてをあげながら言った。
「じゃあ絵里沙も！」
私も手を上げた。
＜おれも私も＞

・・・・・結局みんなでいくことになった。

新田先生のとこまでいって遊戯室を出ようとした時・・・。

＜カチッ＞

周りが見えないくらい遊戯室が真っ暗になった。


＜ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ＞

みんなで廊下を猛ダッシュ。
そのあとみんなで大爆笑した。
きもだめしは無事終了。
すごく楽しいきもだめしになった。
みんなは次の日笑顔で帰っていった。


こうして最初で最後のお泊り保育が幕を閉じた。
だけど・・・・・。だけど私の初恋はまだまだ終わらなかった。

卒園式



＜さぁーくら咲いたら一年生一人でいけるかな＞

卒業式の練習中・・・。

この保育所とわもうじきお別れ・・・・・。

さみしかった・・・・・。

私の保育所はｆ小とｋ小に行く人が分かれていた。
一人だけひっこしてｈ小に行く人がいた。

ｆ小に行く人は６人それ以外の人はk小。
私はｋ小で君もさっちゃんも夢子も柚子奈も美姫も大貴ｋ小。

だけど・・・里香が・・・。ｆ小・・・・・。
里香以外にも仲のいいことか、一緒に遊んだ子もｆ小へ。
ｈ小へ行った人だって仲のいい子だったし・・・。


この保育所とも優しい先生とも保育所の０歳〜５歳の下の学年の子ともお別れ・・・・・。

いっぺんにたくさんのお別れがもうすぐやってくる。

悲しくなった・・・。
春風が冷たく感じた・・・。
みんなとおわかれしたくなかった。
幼い私には辛過ぎた・・・・・。

卒園式の練習中・・・。
ずっと考えてた。幼いながらに苦しかった・・・。
悲しくて悲しくて・・・。
寂しくて・・・。


練習後も・・・。悲しくなって・・・。
ずっと元気がなかった。


でも悲しかったのはみんな同じで・・・。


でも日にちはゆっくり進んでゆく。
ゆっくりゆっくり・・・・・。
きずけば前日の朝になってて・・・


「みんな明日の卒園式がんばろな」
先生がそういってみんなで練習しに遊戯室に行こうとしたとき彩が急に泣き出した。
彩はすごくやさしいこでおとなしく左足にはギブスをしていた。

＜彩どうしたん！？＞

みんなが集まってきた。

「彩みんなとお別れすんの嫌や！！！」
彩は泣きながら大声で叫んだ。
「俺もバラバラになんの嫌や」
達也も泣き出した。
達也はｈ小にいく大輝の親友だった。私と達也はよく一緒にヒーローごっこをして遊んだ。
「俺ももう押入れで寝られへんようになんのかぁ」
隆也もいいだした。隆也は毎日押入れでお昼寝をしていた。

＜お別れ嫌やぁ＞

きずけばみんなみんな泣いた。
最終的には先生まで・・・。



でも泣いてもどうにもならない・・・。
楽しかった日々はもう戻ってこない・・・。


みんなはいったん教室に戻った。

「みんなにお話があんねん」
先生がみんなに優しく語りかけた。
「先生はみんなとたくさんの思い出ができて楽しかった。あんなにちっちゃかったのにお泊り保育でみんなで助け合ってた。バラ組みさんから入ってきた子もみんなとすぐなかようなって先生ホンマに嬉かったで。それになみんながバラバラになるの嫌やって思えるクラスになるっていうことはいいことやねんで」
「なんでなんでなん？」
涙でぐっしょりの有希が泣きながら口を開いた。
「じゃあ有希ちゃんに聞くけどな何でみんなとお別れするのがいやなん？」
先生は有希に優しく問いかけた。
「みんな優しいもん」
有希は身長が高くて大人っぽい子だった。
「みんなもなんでみんなとお別れしたくないん？」
先生はみんなに問いかけた。
「菜穂はみんな心配してくれるから」
菜穂はよく転ぶ子だった。その度に膝すりむいてたっけ・・・。
「直樹はなぁ」
「杏李はなみんな名前で呼んでくれるから」
今横はいりしてきた子、杏李(あい)は両親がいなくておばあちゃんと一緒に暮らしてるけどおばあちゃんは杏李のことを杏李のお母さんの名前で呼んでいて杏李のことをちゃん杏李と呼んでくれない。他の人はよく杏李のことを間違えて『あんり』って呼ぶ。
「直樹はなぁ」
「紅葉はなぁみんなきれいな名前ってゆってくれるから」
紅葉(もみじ)の名前はきれいなオレンジ色してそうだからみんなからきれいな名前ってよく言われてたっけ。
「直樹はなぁみんな大好きやから」
はいやっと言いたいこと言えたね直樹。
「みんなお別れしたくないってゆうことはみんなはみんなのこと大好きっておもってることやねん。だからお別れしたくないってゆうクラスはすっごくいいことやねんで」
先生はみんなに優しく微笑みながらはなしかけた。
「みんな知ってる？お別れはなこんにちはとまたどこかで会いましょうって意味やねんで！お別れしたら小学校に行くやろそしたら知らん人にあってこんにちはってゆってなかよくなってお友達になるやろそれにみんなとお別れしたってまたどっかで会えるかもしれへんやろ中学校にいったら会えるかもしれへんねんし離れててもみんな友達やろおわかれは一生あわれへんことじゃないんやでだからみんな笑ってお別れしよう」



いつの間にかみんな笑顔に戻っていた。



そのあとの卒園式の練習はいつもの練習よりうまくいった。
そのあとクラスみんなで鬼ごっこしたりドッチボールをしてあそんで何事も無かったようにみんなは帰っていった。


いよいよ明日は卒園式・・・・・。

翌日・・・・・

「ドッキドキの一年生ドッキドキの一年生」

全員そろって歌う最後の歌が遊戯室に響く・・・。

今日は全員そろう最後の日・・・。


いよいよこの日がやってきた・・・・・。



卒園表彰授与式が始まった・・・・・。

「里畑絵里沙ちゃん」
スーツ姿の先生が私を呼んでる・・・・・。
「はい」
元気よく返事した。先生にフルネームで呼ばれるのはこれで最後だとおもったから・・・・・。
先生に言われたとうりに胸を張って歩いた。
卒業表彰を受け取ったらポーズを決めないといけないから私はサイッコー笑顔でピースをした。
「寺崎優貴斗くん」
先生は一人ひとり名前を呼んでゆく。
「はい」
涙もろい君は今にも泣きだしそうな目をしていた。
おまけに声まで裏返ってた・・・・・。
歩き方も緊張のあまり右手と右足が一緒に出てロボットみたいな歩き方になっていた。
ポーズも決めてないまま自分の席に帰ってきた。
(ポーズ忘れてるよ！！まだ歩き方おかしいし！！)
「吉野由梨菜ちゃん」
いよいよ最後の人の名前が呼ばれた・・・・・

またみんなで集まれるのかわからなくなる・・・。
頭ではまた会えるっ信じていても心の中でまた全員そろえるのかなって疑ってた・・・。


もう会えないかもしれない・・・・・。

そうなってもしょうがないのかもしれない・・・。

だけど・・・・・・・・・・

もうみんなと会えないなんてやだよ・・・・・。

全員と顔合わせることが無いなんてやだよ・・・。


＜ポロッ＞
今日は泣かない・・・・・・・・・・・・
そうきめてたのに・・・・・
涙がとまらない・・・・・。

一番最後の子が自分の席に帰ってきた。

きずけば周りの人が全員ないてた・・・。

「これで２００１年度卒園式を終了いたします。卒園生退場」
園長先生は泣きながら卒園式の一番最後の言葉を言い終えた。
みんなは泣きながら退場していった・・・。
教室に帰ってきてからもいっぱい泣いた。
泣いて泣いて泣いて・・・
その後先生が教室に帰ってきて一人ひとりにバイバイした。その後はみんなで写真を撮って、みんなで遊具で遊んでまた明日も会うみたいに
「じゃあまたねぇー」
ってみんな笑顔でバイバイした。

明日からみんなで集まることなんて無いかもしれないのに・・・。

きっとみんなはただ最後は笑顔でいたかったんだと思う。しんみりは自分たちに似合わないから・・・。

喧嘩したりしたけど喧嘩するってことはいいたいこといえたり、本音言える人じゃないとできないことだし・・・。みんなと会えたのは本当に偶然なことだったし、これから出会う人も多分必然に会うことなんて無いと思う。
みんなと偶然出会って喧嘩するほど仲になれたことは奇跡だと思う。

そして多分これからもみんなも私も抱えきれないほどたくさんの奇跡にあう・・・。

奇跡はいい奇跡だけが来るとはかぎらないけど奇跡は大切な何かを残してくれる成長できる何かを残してくれる。だからそんな奇跡を一つ一つ大事にして私たちは少しずつゆっくり大人になってゆく・・・。
そして大人になったら大切な人に奇跡が起こるように願うようになる。そしていろんな奇跡を思い出して時には後悔することもあると思う。だけど失敗した奇跡をもう繰り返さないように努力するとおもうから無駄な奇跡なんて一つも無いと思う。
だからたくさんの奇跡に感謝してこれからも生きてゆく。これからもずっとずっと・・・・・・・・。



君に会えたのはいい奇跡だったのかな？


あのころの私はわからなかったと思う・・・。



そして私は小学生にはいってたくさんの奇跡にであう。言葉じゃ表せないいろんな奇跡に。

第二章　解想

だんだん解ってくる自分の思い・・・

一年生



２００１年　私　当時６・７歳


入学式の朝・・・。
すずめの声と少しひんやりしてる風とぽかぽかした暖かい春の陽だまりに目が覚めた・・・・・・・。
春の陽気にせいでいつもより眠たい。
「もう一回寝ちゃお・・・」
布団をかぶって目をつぶる・・・・・・・。
少し冷たい部屋で布団をかぶるふわふわしてていい気持ち窓から入ってくる春の陽だまりはぽかぽかしていい気持ち。もうだめ眠くて本気で爆睡しそう・・・。
「ほら絵里沙入学式やで！サクラ満開やでよかったなぁ！あっそうや服そこにあるからはよ着替えておりといでや」
お母さんに普通に起こされた・・・・・。
「爆睡しそう・・・」って幸せな気持ちが一気に吹っ飛んだ・・・。
私は眠い目一重の目を奥二重になるまでこすって桜色のスーツに着替えてご飯を食べて顔を洗って歯を磨いていつものように家を出た。
小学校は徒歩で２分チャイムが聞こえるぐらい家が近い。
学校に着くと６年生のおねいさんが名札と花をつけてくれて、自分の教室に連れて行ってくれた。
親切なおねいさんでいろんな話をしてくれた。ロングへあの綺麗な人だった。
教室に入ると夢子と有希と紅葉と直樹と雄太しか知ってる人がいなかった。
おまけに同じ班になった龍一君はナルシストでかっこつけで、隣の席になった秦くんは無口で何考えてるのかさっぱりわからなかった。
ただ一つの救いは夢子が前の席だったことだけ・・・。もぉ大丈夫かなぁ・・・。私は早くもこのクラスが嫌いになって・・・。
「さっちゃんと同じクラスがよかった」
とかばっかりおもうようになった。
担任の先生は福坂先生で優しそうな先生だった。
その後体育館に連れて行かれて、したくも無い返事させられて、校長先生の聞きたくも無いつまらない長----------------------------------い話を聞かされてもう思うことはただ一つ。

「・・・・・・・・帰りたい・・・・・・・・・」

それしか頭に浮かばなかった。
「小学校ってあれこれめんどくさいんだよもぉ・・・」
私はボソッとつぶやいた・・・。


その後教室に戻って、プリントが配られてやっと長くてだるくてめんどくさくてイラつく入学式がおわった。

そのあとは楽しい楽しい写真撮影。保育所の時にいたみんなと校長の愚痴を言いながら写真を撮った。
「あのおっちゃん話長いし、それやのに髪ハゲてるし」
君の言った愚痴は今も覚えてるよ。
それから一緒にとった写真は今も大事に持ってるよ。
入学式はつまらなかったけど写真撮影は最高に楽しかったよ。



だけど・・・・・。人見知りの私のこれからの学校生活はとってもたいへんだった・・・・・・。

キーンコーンカーンコーン♪

学校に通っうようになってから一週間が経過・・・。
あいかわらずクラスにはあまりなじめてない・・・
学校に行き始めてから学童にも通うようになった。学童には保育所のとき一緒にいたみんながいてすぐなじめたし君にも会えた。
だけどクラスにはなじめてない。隣の席の奏君とはよくしゃべるようになったけど・・・。
龍一くんはなんか・・・。にがて・・・。自意識過剰なところがすごく嫌い・・・・・・
夢子はたくさんしゃべってくれるしやさしいけど、夢子は社交的で明るいから人気者で何か遠くにいるみたいにかんじるし・・・。
休み時間は隣のクラスにいってさっちゃんとしゃべってたけどさっちゃんも同じクラスの人と仲良くなってて・・・・・・・・・・。

私の居場所がなぁ-------------------------い！！

だから休み時間はぽつんと一人で教室で一人絵を描いてた・・・。

それからますます時間がたって一ヶ月経過しても休み時間は一人さびしく絵を描いてた・・・。

『私ってかわいそうな子みたいなのかな・・・」
一年生なのにこんなこと考えてたなんて・・・。
今思えばかわいそうな子だったのかも。


このまま一年が終わって二年になってさっちゃんと同じクラスになるまでまってても同じクラスになれるかどうかわからないし、でも人に話しかけるなんて絶対無理だし・・・。どうしよう・・・。
夢子はみんなに囲まれてるし・・・。
席替えしたから夢子としゃべれないし・・・。
クラスに居場所が無い・・・。

私は小１で初めて孤独・・・？
みたいなのがどういうもかわかった。

だけど・・・小１で孤独を味わうのはまだ早すぎたんだね・・・。

学校に通うようになって２ヶ月・・・・・。

周りには仲のいいこだけが集まるグループができてた。私はあいかわらずまだなじめないままでポツンとすることがもっともっと多くなった。


(あぁあ・・・・・もう出遅れちゃったなぁ・・・)

心の中でそう思うようになってた・・・。
もうこのクラスのどのグループにも入れない・・・。

休み時間になるといつも図工室のベランダで空を眺めてることが多くなった・・・。教室にはいずらいから・・・。私の学校は図工室が一階にあってさくの無いベランダがついてた。だから図工室が開いてなくてもいつも外からベランダにはいれた図工室のベランダは正門の近くにあってそこから学童が見える。人がめったにこなくて、来るものって言ったら猫しかいなくて・・・。泣きたい時もその場所で泣いてた。あのころは一日に一回は孤独に耐えれなくて泣いてたかなぁ・・・。あのひもそうながい昼休みにまたベランダで泣いてた・・・。

「絵里沙？」

振り向くと君が立ってた。
「優貴斗・・・あんなぁ絵里沙みんなに話しかけられへんくてなぁ一人ぼっちやねん・・・」
私は一人ぼっちでどれだけ寂しかったか君に全部話したかったでも話せなかった『寂しかったよ』っていえなかった。かっこ悪いし恥ずかしいから・・・。

「絵里沙は寂びしかってんなぁ・・・。絵里沙はみんなより寂しがりで甘えん坊やのに一人やったんやろ・・・」
君はそういって私の頭よしよしってなでなでしてポンって手のひらを私の頭にのせた。
君には何も言わなくても全部全部わかったんだね・・・。
「絵里沙今度誰かに話しかけてみるなっ！」
すっかり泣き止んだ私は笑顔を君に見せて教室に帰っていった。

翌日・・・
同じ班なのに話したことが一度もない真里ちゃんに

「おはよう・・・」

ってあいさつした。

「おはよっっ！！」
元気にあいさつをかえしてくれた。
嬉しかった。
しばらくずっとウキウキしてた。
あんな一言でこんなに嬉しくなるなんて・・・。
「おはよう」ってすごい・・・。

その言葉ですっかりテンション上がった私は給食の時間も真里ちゃんと話すようになった。

それがきっかけで他の子とも話すようになって・・・

「里畑さんあそぼッ！」
ってゆってくれる人がいっぱいできて・・・。
休み時間を一人で過ごすことはなくなった。
でも図工室のベランダには学童に行く途中にいっつも寄っては上って走り回って遊んでた。

私が人に話しかけれるようになったのは君のおかげなのかな・・・・・。
ううん・・・・・君は励ましてくれただけで結局は自分で解決したんだ・・・。
そうだよね・・・自分が成長しなきゃなんにもできないもん・・・。



小学生になっていろんなことがわかっていろんなことで成長していく・・・。

私も少しずつ少しずつ成長していく・・・。
それに比例するかのように君の存在も
少しずつ少しずつ大きくなっていく・・・・・・・。

でもこのころの私は幼くて、この不思議な気持ちが『恋』だってわからなくて・・・


すごくすごく苦しむことになった・・・・・・。

「絵里沙ちゃんもうすぐ遠足やな」
真里ちゃんが楽しそうに話しかけてくる。
「あっ・・・そっかもうすぐやったなぁ・・・遠足って『ビッグバーン』にいくんやんなぁ絵里沙いったこと無いねん」
小学校で初めての遠足・・・。保育所のころの遠足は山とかばっかりで『熊に注意』とか『蛇に注意』って看板が立ってるような場所ばっかりだったけど・・・小学校は建物の中しかも遊ぶところもたくさんあって・・・すっごく楽しみ。
「真里なぁ家族で行ったことあんねん！ほんでなぁめっちゃでっかいリカちゃん人形がソファに座っててん真里よりおおきかってんでっ！」
真里ちゃんは他にも話してくれた１階から８階まである大きいアスレチックの話とか大きいワニのなかに口から入れることとかパソコン室みたいなとこがあってパソコンで画いた自分の絵を大きい画面にみんなのえと泳がせることができることとかすっごく楽しそうに話してくれた。
「なんか絵里沙めっちゃ楽しみ！」
「真里も友達といくの初めて！」
真里ちゃんは同じ班だから一緒に行動するしお弁当も一緒。
「お菓子交換しよな！」
ウチの学校は２００円までのお菓子もって来ていいから遠足はみんなでお菓子交換する。
「うん！絵里沙どんなお菓子かおっかなぁ・・・」
「真里は『モトキ』で買うねん！」
『モトキ』はｋ小の人たちがよくいく駄菓子屋さん。遠足の前になるとすっごく混雑する。
「じゃあ絵里沙ジャスコ」
ジャスコはみんなも知ってるフツーのスーパー・・・。何か私パッとしない・・・。



来週の金曜日はいよいよ小学校初めての遠足。初めての遠足は楽しかったんだけど・・・・・。

＜きゃっきゃっ＞

＜ワーッギィャハハハハ＞

「ハイみんな静かに！」
先生がそういってもみんなはまだ騒いでいる。
それもそのとうり・・・今日は・・・
「はい！今日は一年生は小学校に入ってはじめての遠足です」
・・・先生がいったとおりまちにまった小学生にはいってから初めての遠足・・・。
＜イェーーーーーーーーーーー＞
それにしてもみんなはテンションＭＡＸ。うっさいよもう・・・。
「遠足♪えんそぉーーーーく♪」
ってえーーーーーーー一番テンションたかいの私じゃね！何？その変な歌・・・
「しかもバスぅ♪バスだよぉーー♪」
まえにいた夢子がハモってきた・・・しかもビブラートきいてるし・・・。テンションの高さは夢子のに負けた・・・。どんだけテンション高いんだよもう・・・。まぁそうだよね・・・。保育所の遠足はいつも電車と徒歩・・・。テンション高くてもおかしくないよね。
「見てあっちでジャンプしてる人おんで！」
後ろにいた結衣梨ちゃんが笑いながらはなしてきた。
いくらなんでもそこまでテンションあがってたら重症だよぉ・・・。半信半疑で結衣梨ちゃんの指差すとこに目をむけた。


まんねんの笑みで笑って飛び跳ねてる君と大貴がいた。

二人ともばっかだなぁ・・・。

ってえ゛ぇぇぇぇぇぇぇぇ----------------！！！！

あんたらねぇ・・・。はぁ・・・。もおいいや・・・
ふたりをみて夢子と私はお互い顔を見あわせて
「あいつらばかだ」
って笑った。すごく幸せそうににっこり笑った。

なんか楽しくなったあいつらみてて・・・・・。
うれしいのを素直に表現してるみたいで・・・。
あの嘘の無い素直ななんていうんだろきれいっていうか輝いてるって言うか純粋ってカンジの笑顔で笑って・・・。飛び跳ねて・・・。



君がずっとずっとこんな笑顔で私を元気ずけてくれるって信じてた・・・。信じてたんだよ君がずっとずっとかわらないってわたし信じてた。ずぅっと素直で優しくて暖かくて春の陽だまりみたいな君でいてくれるって思ってたでも君は今・・・・・

「１年１組さん、２年１組さんバスに乗ってください」
バスに乗り込む人たちのなかに嬉しそうな顔をしたさっちゃんと彩がいた。また嬉しくなった。
「１年２組さん、２年２組さん、バスに乗ってください」
いよいよ私たちの乗る番
「バスやな」
夢子がにっこり笑いながらしゃべりかけてきた。
「うん！あーどきどきする」
遠足でのはじめてのバス。ちょっと緊張してる私。
バスに乗った瞬間バスの中の独特のにおいがした。
私の席は窓側の席チラッと外を見たら君が先生に
「後ろの人から」
って注意されてて・・・。
夢子と爆笑してたっけ。
他にもバスについてる吸殻いれをパカパカして怒られてるひととかシートベルトしてなくておこられてる人がいた。

バスに揺られて爆睡してたらあっという間に目的地に着いた。

「はい！！！じゃ皆さん２時にはこの場所に集合してくださいお弁当は好きな時間に食べていいけどちゃんと決められた場所で食べてください。もし班の人とはぐれたり迷ったらまたこの場所に来てください。他の学校のお友達もきてるので仲良くゆずりあって遊んでください」

先生は他にも注意事項を言ったり、動物のいる場所とか紹介してたけど多分みんな聞いてない・・・

だってみんなが待ってる言葉は『解散』の二文字。

「じゃぁ解散」
先生が待ちに待ってた言葉をやっとはっした。

＜ダダダダダダ----------------＞

みんなの走る音が響く・・・・・。
普段は遅いってからかわれてるひともすっごい猛ダッシュ。『パパママ借り物競争』みたいな・・・・・。
「５０ｍ８秒だいなんじゃね！？」
みたいな・・・。
とりあえずみんな猛ダッシュで人ってこんなに速く走れるんだなぁってすごく感心したっけ・・・。

てか感心するとこじゃないんですけど・・・。

昔からバスに酔うの