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5月30日のイングランド戦で阿部勇樹をアンカーに置いてブロック主体の守備に変更しただけでなく、GKを楢﨑正剛から川島永嗣に代え、ゲームキャプテンを中澤佑二から長谷部誠に切り替えていった。
問題は、阿部を入れて中盤をどう配置するのか、だった。イングランド戦、コートジボワール戦でも明確な答えは見つけられなかったが、岡田が出した最終的な結論は中盤5枚をフラットに並べることだった。コートジボワール戦の後に行なわれた練習試合で3枚の中盤を横一線に並べたことがヒントとなり、宿舎に戻って試合の映像を見ながら熟慮を重ね、ようやく午前3時半になってひらめいたのだと言う。
「南アフリカに入ってすぐの紅白戦で試してみたら、バチーンとはまった。ジンバブエとの練習試合を組んでもらったのも、これを試したかったから。この試合で点は入らなかったけど、僕のなかでは(カメルーン戦に向けて)最高のイメージが出来上がった」
そしてカメルーン戦の勝利が生まれ、勢いに乗った岡田ジャパンは自国開催以外では初めて決勝トーナメントに駒を進めるのである。