宮崎県と鹿児島県にまたがる霧島連山の硫黄山で5日午後、大きな火山性地震が発生し、発生回数は30分間で50回に達した。
山の南西斜面では、地殻変動が観測されたと気象庁が発表した。
えびの高原の硫黄山周辺では2015年12月以降、地表の熱が異常に高い領域が次第に拡大しつつあり、噴気の量が増加するなど、火山活動が活発化している。
鹿児島地方気象台によると5日午後1時29分、硫黄山付近を震源とする波動が大きな火山性地震が発生し、えびの高原でも体に感じる揺れがあったという。
この地震以降、午後2時までの約30分間に火山性地震が50回相次ぎ、その後は次第に減少。
地下のマグマや水蒸気の動きを示す火山性微動は起きていないが、硫黄山の南西斜面では地殻の隆起が観測された。
硫黄山で1日あたりの火山性地震が50回を超えたのは昨年12月12日以来で、気象庁は火山から約1キロ以内では、小規模な噴火に伴って大きな噴石が飛散するおそれがあるとして、引き続き噴火警戒レベル「2」を発表して警戒を呼びかけている。
【日時】2017年09月06日(水) 10:02
【提供】ハザードラボ