紀宝町は三重県南牟婁郡にある町で、熊野灘に面しています1。紀宝町の人口は、令和2年国勢調査によると、10,321人で、前回の国勢調査(平成27年)と比べると7.9%減少しています23。紀宝町の人口減少の原因としては、少子高齢化や東京圏への人口流出などが考えられます1。紀宝町は地方創生の取り組みとして、「まち・ひと・しごと創生総合戦略」を策定し、世界遺産や自然資源を活用した観光振興や移住促進などの事業を実施しています4。
三重県南部の人口減少は、紀宝町だけでなく、他の市町村でも顕著な傾向です。例えば、熊野市や御浜町も国勢調査によると、前回より人口が減少しています。三重県南部は東紀州地域と呼ばれ、和歌山県とも隣接しています。この地域は「吉野熊野国立公園」や「紀伊山地の霊場と参詣道」などの自然や文化遺産が豊富ですが、交通の便が悪く、若者や子育て世代が都市部に流出しやすい環境にあります 。地方創生のためには、地域の特色や魅力を活かした観光や産業の振興だけでなく、住みやすさや働きやすさを向上させる施策も必要です 。
和歌山県新宮市は、紀宝町の南に隣接する市で、熊野川が流れています。新宮市の人口は、令和2年国勢調査によると、22,813人で、前回の国勢調査(平成27年)と比べると8.1%減少しています。新宮市も三重県南部と同様に、少子高齢化や都市部への人口流出に悩まされています。新宮市は地方創生の取り組みとして、「新宮市まち・ひと・しごと創生ビジョン」を策定し、「熊野古道」や「熊野本宮大社」などの世界遺産を活用した観光振興や移住促進などの事業を実施しています。
[匿名さん]