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岐阜県、大がかりなペーパー車検で指定・認証取消など


今度は岐阜県で大がかりなペーパー車検が発覚し、中部運輸局はこの指定自動車整備事業者の指定取消、検査員の解任命令、分解整備事業の認証取消という厳しい行政処分を行った。岐阜県でペーパー車検による指定取消が出たのは初めて。今回の不正車検台数は503台にのぼり、中部管内では過去最大規模。さらに、ペーパー車検を依頼したのは認証工場を含む中古車販売店など18社という特異なケースで、販売・整備業界に衝撃が広がっている。

中部運輸局は、この指定事業者と不正に関係した全事業者を岐阜県警に告発するとともに、認証工場については順次、認証取消などの行政処分を行っている。今回、ペーパー車検を行っていたのは岐阜県各務原市の中堅指定整備事業者・苅谷商会。中部運輸局によると、同社は平成23年1月から約2年間に503台を、点検・整備と検査を全て行わず保安基準適合証に証明し、継続検査の手続きを行った。このペーパー車検を依頼していたのは、全て販売・整備事業者で十八社にのぼる。このうち認証工場が8社（うち1社は愛知県の事業者）あった。認証工場からの不正依頼の台数は約6割を占めていたという。

聴聞の中で、この指定事業者は「経営が苦しく、売上を確保したかった」との趣旨の発言をしているようだが、不正車検の中でも最も悪質なペーパー車検に中部運輸局は厳しい姿勢で臨み、6月24日付で指定取消、検査員解任命令、認証取消とした。