照ノ富士対天風 幕内経験者が史上初の序二段で対決 奇跡の復活へ館内から大歓声
3/14(木) 11:55配信 AbemaTIMES
春場所4日目、序二段の取組が淡々と進む中で一際、大きな歓声と拍手が沸き起こった一番があった。その土俵には5場所ぶりに復帰した元大関照ノ富士と、右膝の大ケガからの再起を目指す幕内経験者の天風が立っていた。
元大関が序二段の土俵に上がるのは前例がないが、天風も右膝の膝蓋骨脱臼で昨年7月に手術。3場所連続全休を経て、今場所は序二段・五十枚目で土俵復帰を果たした。ともに白星発進で迎えたこの日は天風が左四つで寄り立てるが、土俵際で照ノ富士が右からの小手投げで勝ちを収めた。
元幕内力士が序二段の番付に名を連ねるのは、この両者を含めて昭和以降9人いるが、幕内経験者同士が序二段で対戦するのはこの日の取組が史上初のケースだ。
重傷によって番付を急降下させた幕内経験者が再び這い上がるには、体力の回復はもちろん、精神的にも相当なタフさが求められる。関取から陥落すれば給料がゼロになるなど、待遇の違いは歴然。心が折れそうになることも1度や2度ではないだろう。
今場所、16場所ぶりに幕内に返り咲いた元関脇豊ノ島は幕下・三十五枚目から復活した。千代の国も三段目・二十八枚目から幕内復帰を果たした。
前述した9人のうち、実際に序二段の土俵に上がった幕内経験者は今回の両者を除き、過去に4人いるが、いずれも力士生活晩年のことであり幕内に戻ることなく土俵を去っている。照ノ富士や天風はともにまだ20代。序二段の取組にもかかわらず沸き起こった大きな声援は、前例のない大復活に挑む両者への相撲ファンからの温かいエールに他ならない。
[匿名さん]
大関経験者だから「史上最も情けない序二段力士」である。
[匿名さん]
照ノ富士3連勝「万全でした?」と報道陣に確認
2019/05/16 12:40日刊スポーツ
照ノ富士3連勝「万全でした?」と報道陣に確認
駒木龍(左)を寄り切りで破る照ノ富士(撮影・鈴木正人)
(日刊スポーツ)
<大相撲夏場所>◇5日目◇16日◇両国国技館
大関経験者で東三段目49枚目の照ノ富士(27=伊勢ケ浜)が、土俵復帰2場所目の3番相撲も勝ち、無傷の3連勝とした。
西三段目46枚目の駒木龍(34=木瀬)と対戦。今場所の対戦の中では、体重の重い(約150 キロ )相手だが、胸でぶつかると右をスッと差し、左上手も引きつけて万全の寄り。危なげない相撲でも「万全でした?」と報道陣に確かめつつ「良かった」「まあ良かったっす」と納得の表情を浮かべた。
新大関の貴景勝(22=千賀ノ浦)が右膝の側副靱帯(じんたい)損傷のため、この日から休場。大関時代、両膝に貴景勝以上の重傷を負った照ノ富士は、今も両膝に分厚いテーピングとプロテクターのような装具を施している。「自分はX脚だから、サポーターをすることで(X脚が)まっすぐになって、余計に痛くなるし、動きも悪くなる」と悩みは深い。「ずっと着けたまま相撲を取ることには慣れてきた」というが「筋肉が完璧に付いてきたら外したい」と、その日が来るのを待ち望んでいる。
何よりもの励みは、しこ名を呼び上げられ土俵に上がるときの館内の声援。先場所は序二段、そして今場所は三段目と、取組の進行が遅いほど、観衆も多くなり声援も大きくなる。先場所以上の拍手と激励の声が、こだまする中で「それ(声援)がなかったら相撲を取れないし、相撲を取る意味がない。(ファンに)いいところを見せたいから」と、復活への支えにしたい気持ちを明かした。
[匿名さん]