>>902続き
「焦った森さんは親密な関係にあった銀座のクラブママのルートで北朝鮮政府に近い女性ジャーナリストに接触、“極秘訪朝”の可能性を探ったが、実現しなかった。クラブママはその時にかかった経費などを森さんが払ってくれない、と後々まで嘆いていましたよ」
宇和島水産高校の実習船「えひめ丸」が米原潜に衝突されて沈没し、9人が犠牲になったのは01年2月だが、事故が起こった日、森氏はのんびりゴルフに興じていた。当然、世間には批判の声が渦巻き、事故の2カ月余り後、森氏は辞任を表明するに至ったのだが、
「森さんは総理を辞める前、最後にアメリカのブッシュ大統領に会って終わりにしたい、と言い出した。で、急遽、アメリカに森内閣の関係者数人が派遣され、現地のロビイストに官房機密費を払って頼み込んだ。そのかいあって、辞任直前の訪米が実現した」(同)
結局、約1年で総理の座を追われることになった森氏について、政治評論家の浅川博忠氏は、
「政治家を3つに分けるとすれば、政策と政局の両方に強い人が一流。政策だけに強い人が二流。政局がらみで出世してきた人は三流。この分け方でいくと、森さんは三流の政治家ということになりますね」
と評するが、そんな三流政治家が未だに権力者然としていられるのは何故か。