2014年に戦後最大の犠牲者を出した御嶽山について、気象庁は21日、火口周辺警報を解除し、噴火警戒レベルを「1」に引き下げると発表した。
堆積した火山灰で登山道は危険な状態である可能性が高いため、地元自治体の立ち入り規制に留意して、登山する際にはヘルメットを持参するなどの安全対策を呼びかけている。
長野県と岐阜県にまたがる御嶽山は、2014年9月の爆発的噴火で、火口付近に居合わせた登山者58人が死亡、今も行方がわからない人の数は5人と、戦後に国内で起こった火山災害のうち、最悪の犠牲者を出した。
気象庁が先月実施した現地調査によると、山頂付近に高温地帯の広がりは見られず、噴煙や火山ガスにも増加傾向は認められないことから、火口から約1キロ範囲に影響を及ぼす噴火の可能性は低くなった。
とはいえ、2014年に噴火した火口列の一部の噴気孔からは、今も噴気が勢いよく噴出しており、500メートル範囲では火山灰などのごく小規模な噴出が突発的に起こる可能性もあるという。
気象庁は21日午後3時に、御嶽山の噴火警戒レベルを1の「活火山であることに留意」に引き下げることを決定した。
【日時】2017年08月21日(月) 16:00
【提供】ハザードラボ