🔫 石川自衛隊・軍事

『別の2隊員も密漁』小松基地、処分3佐と同日
加賀でサザエ60個

加賀市の海岸で8月、航空自衛隊小松基地の3等空佐男性(40)がサザエを密漁したとされる事件で、同じ日にこの海岸で、小松基地の別の男性隊員2人がサザエ計約60個を密漁した疑いがあることが1日、捜査関係者への取材で分かった。石川県漁業協同組合は2人を刑事告訴。金沢海上保安部は、3佐男性を含め3人を漁業法違反(漁業権の侵害)容疑で今月中に書類送検する。

関係者の話を総合すると、40代と30代の隊員2人は8月6日午前11時ごろ、加賀市橋立町の加佐ノ岬で許可なくサザエを採取していたところ、パトロール中の金沢海保の保安官に見つかった。2人はそれぞれ30個程度を密漁したとされ、いずれも容疑を認めているという。3佐男性は同日午後0時45分ごろからサザエを採りはじめたとみられる。

捜査関係者への取材で、3佐男性は第6航空団の隊長職で金沢海保の任意の聴取に対し「サザエの密漁が禁止されていることは知っていたが、捕まることはないだろうと思っていた」という内容の供述をしていることが新たに判明した。
小松基地渉外室広報班の担当者は、3佐男性の懲戒処分を発表した10月26日、「ほかの隊員の密漁行為は把握していない」「3佐男性は『密漁が禁止されている場所とは知らなかった』と話している」と説明していた。
ほかの隊員の密漁について、同広報班の担当者は1日、北國新聞社の取材に対し「事情関係の有無を含めて情報が入ってこない」と述べた。

加佐ノ岬周辺にはサザエなどの密漁禁止を求める看板が数十カ所に設置されている。県漁協関係者は「違法行為を認識していた密漁者には、厳しい姿勢を示すため、告訴に踏み切っている」と話した。