【緊迫・南シナ海】
中国の時間稼ぎ奏功 ASEAN会議 軍事拠点を既成事実化、南下食い止め手立てなく
ツイート反応
プッシュ通知
ツイート反応
(1/2ページ)
PR
中アセアン外相会議で演説する中国の王毅外相=6日、マニラ(共同)
中アセアン外相会議で演説する中国の王毅外相=6日、マニラ(共同)
【マニラ=藤本欣也】中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は6日の外相会議で、南シナ海問題の解決に向けた「行動規範」の枠組みを承認した。ただ、焦点だった法的拘束力は曖昧なままで、行動規範が骨抜きとなる可能性が高まっている。問題が指摘されてから約15年。中国はその間、人工島の造成と軍事拠点化を進めてきたわけで、中国の時間稼ぎが奏功した形だ。東シナ海のガス田開発などでも同様の展開が懸念されている。
王毅外相はこの日の会議終了後、記者団に対し、11月に開催される中国とASEANの首脳会議に向けて、「行動規範」の条文作成のための協議を開始する方針を表明。南シナ海で中国とASEANの協力が進んでいくとして枠組み承認の意義を強調した。
ASEANと中国は2002年、南シナ海での緊張を高める行動の自制を約束した「行動宣言」に署名。しかし同宣言は紳士協定にすぎず、法的拘束力のある「行動規範」づくりの必要性が指摘されてきた。
[匿名さん]