🎾 テニス

日本にアウェーの洗礼＝「格下」中国に薄氷の勝利−デ杯テニス
2019年02月02日21時29分



シングルスで勝利したダニエル太郎のフォアハンド＝２日、中国・広州

　まさに薄氷の勝利だった。勝った方が本戦進出という第５試合のシングルスで最終セットを６−３で制したダニエルは喜びを表現できず、足を引きずって苦悶（くもん）の表情。「足がけいれんしていた。勝ててよかった」。精根尽き果てた。
　初日に西岡を破った李哲は勢いに乗っていた。ボールの上がり際を強く、正確にたたく。ダニエルは「相手を崩せたとは思わない。ガッツだけで頑張った」。２時間４６分のフルセットマッチを強いられたが、粘り強くミスを誘い、最後は地力で上を行った。
　これがアウェーの怖さだろうか。日本はダブルスも含め４人全員がツアー優勝経験者。エースの錦織を欠くとはいえ、優位は揺るがないはずだった。しかし、初日に西岡が世界ランキングで２００位近い差がある李哲に完敗し、この日ダブルスの名手マクラクランと内山も屈した。
　日本テニス協会の土橋登志久強化本部長は「負けるかも、という場面がありながらも切り抜けてくれた。本戦に向けて大きな自信になる」と収穫を見いだした。殊勲の２勝を挙げたダニエルは「次の試合では他の誰かが助けてくれる。チームの勝利」と喜びをかみしめた。（広州時事）

世界17位日本崖っぷち敗戦、内山「少しの差」デ杯
[2019年2月3日7時18分]


内山靖崇（14年4月撮影）

＜テニス：デビス杯本戦出場決定戦・日本−中国＞◇最終日◇2日◇中国・広州◇ダブルス1試合、シングルス2試合

世界17位の日本が崖っぷちに立たされた。同30位の中国に対し、ダブルスで内山靖崇（26＝北日本物産）、マクラクラン勉（26）組が、第2セット、マッチポイント2本を握りながら、張択（28）、公茂■（31）に7−5、5−7、4−6のフルセットで敗れ通算1勝2敗と、もう1敗もできないピンチに追い込まれた。

「試合を通して、あっちが上回るか、こっちが上回るかの少しの差だった。勝てなかったのは残念」（内山）。

日本ペアは、第1セット、第12ゲームに中国のサービスゲームを破り、7−5で先取。第2セットも5−4とリードして、相手のサービスゲームながら、2本のマッチポイントを握った。しかし、それを逃すと、流れは中国に。続く第11ゲームで、日本がサービスゲームを落とし、第2セットを奪われると、最終セットも少しの差で押し切られた。

中国は、シングルス3試合目の出場選手を変更。張択に変えて、17年ジュニア世界王者の呉易▲（19）を起用した。西岡良仁と対戦する。

デ杯抽選　日本は仏、セルビアの厳しい組み合わせ
[2019年2月15日5時21分]

錦織圭
錦織圭
男子テニスの国別対抗戦デビス杯は、11月18日にマドリードで開幕する本戦の組み合わせ抽選が14日（日本時間15日）に行われ、世界17位の日本は、同1位のフランス、同8位のセルビアと同組に入る厳しい組み合わせとなった。

日本は、1、2日に行われた本戦進出決定戦で中国を3−2の接戦で破り、本戦進出を決めていた。これまで、日本はフランスに0勝4敗。セルビアとは対戦がない。

デビス杯は、今年から大きく大会方式が変更された。昨年までは、最上位が世界グループ16カ国での勝ち上がりトーナメント方式だった。今年からは本戦進出決定戦を勝ち上がった12カ国に、前年のベスト4、推薦2カ国を合わせた18カ国が、3カ国ずつ6組に分かれ、まずリーグ戦を行う。各組最上位6カ国と、2位の上位2カ国の計8カ国が決勝トーナメントに進み、優勝を決める。リーグ戦の下位2カ国は、翌年、地域グループで戦う。5位から16位までは翌年の本戦出場決定戦に回る。

試合は、シングルス2試合、ダブルス1試合の3試合で2戦先勝方式。3セット試合で、すべてのセットがタイブレークで行われる。