▼順造は昭和21年の衆院総選挙に青森全県区で出馬し、トップ当選を果たしている。もっとも本人も支持者も政治にはずぶの素人とあって、選挙戦はハプニングの連続だった。ある日、運動員が進駐軍に呼ばれて叱責を受ける。
▼進駐軍の夫人を運動に動員してはならない、というのだ。調べてみると、順造を応援している東奥義塾OBの奥さんだと分かった。白系ロシア人だから間違えられたのだ。夫婦の息子が、二十数年後に甲子園を大いにわかせる三沢高校の太田幸司投手である。
▼進駐軍の夫人を運動に動員してはならない、というのだ。調べてみると、順造を応援している東奥義塾OBの奥さんだと分かった。白系ロシア人だから間違えられたのだ。夫婦の息子が、二十数年後に甲子園を大いにわかせる三沢高校の太田幸司投手である。