<ITTFファイナル 11月19日〜22日 中国・鄭州>
22日、ITTFファイナルは大会最終日を迎え、男女シングルスの決勝戦が行われた。
男女シングルス決勝は、ともに中国選手による同胞対決となった。
男子は馬龍が中国勢対決を制し、6度目の優勝男子シングルス決勝には馬龍(マロン・最新世界ランキング3位・中国)と 樊振東(ファンジェンドン・同1位・中国)が登場。
直近の大会では、2020年の男子W杯決勝で樊振東が4-3という熱戦の中勝利していた。
一方馬龍は今大会、準決勝で許昕(シュシン・中国)を4-1で破るなど好調であった。
試合は第1ゲームからデュースとなる大熱戦。
樊振東のパワフルな両ハンドドライブに対して、馬龍はバックハンドで緩急をつけたり隙を見てフォアハンドのドライブで攻撃したりと安定感抜群な戦い方で3ゲームを連取した。
後がない樊振東は、第4ゲームでバックハンドを中心に緩急をつける戦い方に変更した。
これが馬龍のバックハンドのミスを誘い、第4ゲームを取った。
このまま樊振東が勢いに乗るかと思われたが、第5ゲームで馬龍がフォアハンドの攻撃を増やすようになり樊振東は防戦一方となった。
最後は馬龍がバッククロスへ打ったドライブを樊振東がバックハンドでかけ返そうとしてミス、馬龍はラケットを手放し喜びの感情を露わにした。
馬龍は今大会で、2008年、2009年、2011年、2015年、2016年に続く6度目の優勝となった。
女子は陳夢が同胞対決に勝利し、大会史上初の4連覇女子シングルスには陳夢(チェンムン・同1位・中国)と王曼昱(ワンマンユ・同5位・中国)が登場した。
直近の試合では2020年のカタールオープン準決勝で戦い、4-2で陳夢が勝利している。
第1ゲームを陳夢が取り、第2ゲームも10-9で陳夢がリードしていたが、次の1点を王曼昱が回り込んでフリックし取るとサービスで陳夢を翻弄し、14-12で王曼昱が第2ゲームを勝ち取った。
しかし、王曼昱の攻撃もここまでであった。
第3ゲーム以降、前中陣で男子のような強烈な攻撃を浴びせる王曼昱に対して、陳夢は前陣で冷静にコース取りを厳しくし王曼昱のミスを誘った。
第5ゲームも陳夢が5-0と大きくリードし、その後も終始陳夢がラリーの主導権を握っていた。
そして陳夢のチャンピオンシップポイントへ。
王曼昱も諦めず攻撃を入れ続けるが、最後は陳夢のバックハンドが王曼昱のバックサイドを抜けていった。
陳夢はガッツポーズで優勝をつかみ取った。
陳夢は今回の優勝で、2017年から続いた連覇の記録を4に更新した。
これは、大会史上初の快挙となる。
新たな国際大会「WTT」11月25日から新たな国際大会「WTT」が開幕する。
今までのワールドツアーとは異なり、各ラウンドごとにゲーム数や1ゲームの点数が変わったり、試合の組み合わせ方も一風変わった形式になったりと様々な変化がある。
25日から始まるマカオ大会には男女それぞれ16名が参加することとなっている。
ITTFファイナル最終日 結果
女子シングルス決勝
◯陳夢 4-1 王曼昱
11-9/11-13/14-12/11-8/11-5
男子シングルス決勝
〇馬龍 4-1 樊振東
13-11/11-7/12-10/9-11/11-8
男子シングルス最終順位
1位 陳夢
2位 王曼昱
3位 伊藤美誠(スターツ)、孫穎莎(スンイーシャ・中国)
文:ラリーズ編集部
【日時】2020年11月22日(日)
【提供】Rallys