Synologyは、同社の製品を発表するイベント「Synology 2018」を2017年10月24日〜25日の期間で、東京・六本木で開催した。
2日目となる個人ユーザー向けイベントでは、新製品となるオールインワンNASキット「DiskStation DS218j」、「DiskStation DS218play」、「DiskStation DS118」が発表された。
セッションには同社の代理店であるフィールドレイクの小川将司氏が登壇。
Synologyの歴史のほか、新しく加えられる機能と、「DiskStation DS218j」、「DiskStation DS218play」、「DiskStation DS118」について紹介した。
■新機能「MOMENTS」
「Synology Drive」について紹介同社製NASで利用できる写真管理用の「PhotoStation」というパッケージは、2005年に初代バージョンがリリース。
今はバージョン6が提供されているが、これまで12年の歴史の中で、379億枚がPhotoStationの中に保存されているという。
このPhotoStationの後継として今回発表されたのが「MOMENTS」だ。
MOMENTSではディープラーニングの手法を利用して、人物やテーマを判別して自動的に仕分けをしてくれる。
自分でいちいちアルバムを作成する必要がなく、NASにアップするだけで自動的に仕分けをしてくれるとのこと。
人物も人ごとに自動判別して保存してくれるそうだ。
またファイルの管理についても進化。
これまではNASでファイルの管理は「FileStation」、各種デバイスと同期してファイルを保存する「CloudStation」、そしてオフィルドキュメントを管理する「Synology Office」と3つがあったが、これらすべての機能が「Synology Drive」に集約される。
Synology Driveでは同期、バージョニング、ドキュメントやスプレッドの管理といったことが一括してできるようになるという。
なお近くにβ版がリリースされ、来年春には正式版が提供される予定だ。
■無線LAN環境を快適にする「Synology Mesh Router」
今年に発売された同社製のルーター「RT2600ac」は無線強度も強く、セキュリティも確保される製品ということで好評を博しているが、1台ではどうしても無線LANのカバレッジが悪く、ほかの部屋に移ってしまうと無線LANが途切れてしまうこともままある。
これを補佐する製品として「Synology Mesh Router」が登場する。
Synology Mesh RouterはMESHネットワークを構築することができ、複数台のWi-Fiルーターを相互的に接続してマルチノードを形成することが可能。
接続するルーターが切り替わった場合でもシームレスに接続できる。
無線にはトリバンドを採用しており、5GHz帯を2本、2.4GHz帯を1本使用する。
なおMESHネットワークは有線でも構築可能だ。
万が一1つのルーターがダウンした場合でも最適なネットワークを構築する自動修復機能を持つ。
Synology Mesh Routerでも無線LAN環境は構築できるが、RT2600acを使用した場合はハードウェアアクセラレーション機能が利用できるので、快適なアクセスが可能だ。
■Synology製NASの新商品が登場
最後にオールインワンNASキット「DiskStation DS218j」、「DiskStation DS218play」、「DiskStation DS118」について紹介された。
DS218playとDS118は1.4GHzの64ビットクアッドコアCPUに進化。
暗号化速度も112MB/sとなったほか、DS218playには4Kビデオコード変換機能も搭載される。
またDS218jは人気のDS216jの後継機。
CPUが30%パワーアップされたほか、書き込み速度が18%、暗号化速度も18%向上した。
大容量HDDを取り付ける際の内部機構も追加されて、大容量での運用が可能になった。
なおSynologyのNASに地上デジタル放送の録画データを保存できる「DiXいM DMS」が提供されることも発表された。
これはデジオンと協力して開発しているものだが、現在開発中で、当初はDS218jから対応するとのことだ。
【日時】2017年10月27日(金) 10:00
【提供】ITライフハック