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ぎょう虫検査廃止 ネットで惜しむ声 天使ともお別れ
小学3年生まで実施されている「ぎょう虫検査」の義務づけが、来年4月から廃止されます。
通称「お尻ぺったん」とも呼ばれ、セロハンテープを肛門周囲に貼り付けて卵の有無を調べる、あの検査。
ネット上では、廃止を伝えるツイートが2万以上もリツイートされるなど、惜しむ声が相次いでいます。
ぎょう虫検査は、粘着性のある透明なセロハンテープを肛門周囲に貼り付け、周辺に産み落とされた卵を採取してぎょう虫の卵を見つける検査法です。
戦後、寄生虫卵の保有者の割合が高かったこともあり、1958年から法律で寄生虫卵検査が義務づけられました。
そもそも、ぎょう虫とはどんな生き物なのか?
東京都福祉保健局のホームページによると、体長はオスで2〜5mm、メスで8〜13mmの細長い寄生虫で人間の腸に寄生します。
卵が口に入ると2〜3週間で成虫となり、やがて産卵を開始。
早朝に成虫のメスが肛門周囲まで出てきて1万個前後の卵を産むのでかゆくなり、かくことによって手指や爪の間、下着、寝具、ドアノブなどに付着し広がっていきます。
小学生の寄生虫卵保有者の割合は1949年が63.89%。
それが次第に減り続け、2013年度は0.16%に。
こうした状況を受けて文部科学省は昨年4月、2016年4月1日から義務づけをやめることを各自治体に通知しました。
理由については「通常の衛生教育で十分に対応でき、手洗いや清潔の保持という基本的な衛生教育を引き続き徹底することにより、寄生虫卵の検査を省略してもよいと考えられる」としています。
ただ、寄生虫卵検査の検出率には地域差があり,一定数の陽性者が存在する地域もあります。
そうした地域については「学校の判断で継続するよう指導する」(文部科学省)としています。