👤 オリジナルなりきり

さすが素人童貞だわ。妄想できめーw

sage
記憶錯誤だろ？

sage
□日がな聖職者
ｻｸﾘﾌｧｲｽ二次小説。あまり公にならない上官の生活を大調査?!あくまで私的ｲﾒｰｼﾞなので…ι

─君達の今回の任務。それは…

“上官調査”



清楚な外観の屋敷。その壁を爽やかな朝日が照らす早朝のことだった。

ｻｸﾘﾌｧｲｽ本部。裏の社会を取り締まる高位の治安機関だということも外観からはとても察することはできない屋敷。

全ての始まりは、ｻｸﾘﾌｧｲｽを取り仕切る上官…の部屋ではなく、屋敷に届いた一通の書簡。これまた高級そうな羊皮紙の封筒に、純金の箔押し。余程重要な書類が中に入っているのか、丁寧に蝋で封もしてあった。

sage

─午前４時。

いつものように上官宛ての難しそうな書類に混じり、それは届いた。丁度その頃、まるで朝刊が届くのを心待ちにし、門前ではしゃぎながら待っている若者がいる。

通達:いつもながらお早いですねｲｵ様！

ｲｵ:んにゃはは！貴重〜な情報源は早起きからさぁ！毎度ッ♪

…そう。白髪の彼はデバガメ大好きな諜報隊長、イオ…毎朝早起きしては、新鮮な情報を待ち伏せしているこの姿は八百屋に魚屋も顔負けだ。

そんな彼は、またいつものように軽く通達員に挨拶をすると書簡を受け取る。何枚もの紙束の中から、自分に宛てられたものと依頼書と…面白そうな情報源を素早く探し出して抜き取る。

ｲｵ:なははっ♪大量大量…っ…??んぉ?

ふと目に留まる高級そうな書簡…それが引き金になるなんて予想もしない彼だった…

時は進み、だんだんと日が高くなって空が淡く輝く。

sage

─午前５時。

とある一方では既にとんでもない情報にはしゃぐ彼に代わり、自室のカーテンから射した朝日が穏やかな寝顔を照らし出す。

ﾃｨｱﾗ:…ん。…

ティアラという可愛らしい名前の彼女は、屋敷一の働き者。些細なところに気を配り、さらにそんな陰の努力を楽しむように行う様は周りに気苦労を感じさせない。

ﾃｨｱﾗ:今日は非番だって言われたけれど…私やることがないと…

起きてまだ十分足らず。なのに軽く着替えた後、早速箒を握って自室前の埃を掃き集める。

ﾃｨｱﾗ:朝から掃除すれば皆さんも気分良く起きられますし…

sage

そんな時。健気な彼女の行いを無に帰すように、埃を巻き上げながら彼が走ってくる。それはそれは物凄いスピードで…

ｲｵ:おっはよーﾃｨｱﾗちゃん！聞いて聞いて〜！大スクープッ☆

ティアラの姿を確認すると実に確実なブレーキを掛けて目の前で止まるや否や、例の書簡を彼女に突き出した。

ﾃｨｱﾗ:あ…ハイ、おはようございます…それで、何でしょうか…ラブレターか何か、ですか??

足下の蹴散らされた埃を気にしながらも控え目な性格の彼女は無邪気なイオのテンションに圧倒され…

ｲｵ:ついに！こんなものが来たのさぁ〜！

彼女が目にするは満足げにほくそ笑むイオの表情と衝撃の内容だった…

sage

そんなこんなでお互いにどうしようかと悩みながら、とりあえずは静かな諜報室にでも行こうというイオの結論により、速やかに廊下を移動する二人。それもこれも、７時ともなれば屋敷一の神経質が目を覚まし、屋敷内を忙しなく闊歩し始めるからで…

ｲｵ:上官に悟られちゃあマズいし任務失敗になっちゃうし…

ﾃｨｱﾗ:ですよね…それにしても今回の任務、例がないですね…しかもｲｵさんと私と…ﾐﾘｨさんに。

ｲｵ:ねー。ｼﾞﾌﾞﾝ達の他にもこんな任務受けた人いるのかな??

sage

急いで諜報室に駆け込んだ途端に、額に向けられたガンメタリックの筒。視線の先には楽しそうな顔をする仲間。

ﾐﾘｨ:…楽しそうね。

ｲｵ:全くデス

なぜ伝えてもいないのに諜報室にいるのか。イオがひきつり笑いをしながらも頭が錯乱していたのは言うまでもない。

ﾐﾘｨ:…だって。さっき向かいの廊下で見たときに、嫌に楽しそうだったもの。顔に出てるし、どうせここに来ると思って。

sage

なる程と了解すると銃を降ろしてくれと頼む彼。それに対して情報の真相を教えてくれたらね、と脅迫を止めない彼女。

ｲｵ:…わ、分かったから…どのみちﾐﾘｨちゃんにも伝わる内容だったさ…

ﾐﾘｨ:あらそう…

ようやく降ろされた銃にほっとしつつ、ようやく談義が始まった。その談義が始まるまで、オロオロしながらイオの無事を願っていたティアラの姿があった。

それから切り出される任務内容。

“上官の生活調査”

ｲｵ:と…いうわけだから、これからこのノートに上官の生活態度を記す、以上さぁ。

ひそひそと屋敷の一室で始動したミッションを知らぬは一人。

ﾐﾘｨ:楽勝ね…

ﾃｨｱﾗ:…が…頑張ります…

ｲｵ:よし、それじゃあスタートさぁ…！

怪しくもあり、心配でもあり、可笑しな任務が幕を開けた…

ついに！

─午前７時。

sage

所変わって屋敷内のどの部屋よりもガードが堅いあの人の部屋。堅いのは頭だけではないらしく…ドアの前には軽く結界まで張ってある。もしも悪意があって忍び込んだなら手痛いしっぺ返しを食らうであろう。

さておき部屋の中。もうなんだかよく分からない書類を山積みにしたまま眠り込んでいた彼の頭上で響く音。それをまるで我が儘な子供のようにあしらう。

ﾚｸﾞﾅ:…

一度止めてもやかましく響き続ける時計に、枕元の聖剣による斬撃が加わるのはいつものこと。

─ジリリリッ…！

なりかけて斬り裂かれて止まった時計の音を合図に、執事の老人が颯爽と代わりの時計を持ってきた。

sage

ｳｫﾙﾀｰ:ﾚｸﾞﾅ様。

しばらく無言で伏した後、扉に向かって解印の法力を流し込む。勿論半分眠りながら。恐らくは低血圧なのだろうか…

ｳｫﾙﾀｰ:時計です。

ﾚｸﾞﾅ:…どうも…

眠い目を擦りながら彼がようやく寝床から立ち上がる。本当の目覚まし時計は老人の声ではないかといまだに誰も気が付かない。

ｳｫﾙﾀｰ:食事の準備をさせますので…

ﾚｸﾞﾅ:くれぐれもアレはナシで。

ｳｫﾙﾀｰ:そういうわけにはいきませんな…

彼が何を拒んだのかは言わずと知れた緑色のある野菜だが、老人は残酷な笑みを浮かべて調理場へ向かった。

ﾚｸﾞﾅ:…はあ。

あーあ、と軽く伸びをしながら部屋から出て来たのは、起きてから一時間…

─午前８時。

sage

一方、すでにミッションスタートしてある記録組の筆記も始まった。さて、ここからはそんな気になるノートの内容を暴露。

─○日のノートの中─

午前８時１０分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

ｼﾞｬﾝｹﾝの結果として私が筆記のスタートラインを切らせていただきます。まず、今は朝食をとりながら付けさせていただいてます…ｲｵさんが行くと表情でバレるとのﾐﾘｨさんの指摘で良かったですよね？えーと、遠目から見る限りですが、相変わらずピーマンばかり残してるみたいです…あ、大変、こっち向いた…

…文絡がおかしくなるので改行します。先程はお茶を頼まれてしまいました。上官が言うにはピーマンを食べるのにお茶がないと無理とのことでした。え…またお茶ですか?すいません、ﾐﾘｨさんにお願いします…

sage

午前８時４０分…
記入者:ﾐﾘｨ

まあ、何でも良いけど彼女がお茶煎れに忙しそうだから代わりに書くわね。なんというかピーマンが嫌いなんて子供ね…。よく見ればまだ寝て起きたままだわ。あの人は昼間はシャキッとしてるのに…というかさっき「人によって煎れてくれるお茶の味に差がでる」とか…これはこれでネタにできそうよね。…あ。彼、ついにギブアップしたみたい。ピーマンを大量に残して逃げたわ。

午前８時５５分…
記入者:ｲｵ

ありゃま…わざわざ霧になってまで逃げたなんて…よっぽど嫌いなのかなぁ??ピーマン…。老が鬼の形相で探しているさぁ…ι

─８時のまとめ…
老と追いかけっこ開始。

sage

─午前９時。

午前９時５分…
記入者:ﾐﾘｨ

今中庭から彼の部屋を見てるんだけど…ようやく着替え始めたみたいね。クローゼットの中は真っ白。白しか持ってないのかしら??

午前９時１５分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

白??確かに白しか着てるとこ見たこと無いですよね…というかﾐﾘｨさん、よく中庭から見えましたね…ι盗撮まがいですよ。

午前９時３０分…
記入者:ﾐﾘｨ

生態観察でしょ。当然よ。そういえばよくあんな体格で剣なんか振るえるのかしらね??弱々しいのに…

sage
午前９時４５分…
記入者:ｲｵ

ねえねえ、二人とも何の話さ?!一部すんごい興味あるんだけど…。ちなみに上官、今ｼﾞﾌﾞﾝに頼みごとしてきたんだけど、書いた書類全部各団員に届けてくれって…ｼﾞﾌﾞﾝの脚と情報網、よく分かってるさぁ…ι

午前９時５０分…
記入者:ﾐﾘｨ

お疲れ様ねイオ諜報隊長。

午前９時５８分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

ﾐﾘｨさん、なんか気になる発言多数なんですが何を見たんですか??ιしかも生態観察ってﾚｸﾞﾅ様は未知の動物じゃないんだから…

─午前９時のまとめ…
上官早速書類整理中。

sage

─午前１０時。

午前１０時２分…
記入者:ｲｵ

ようやく廻り終わった…現在上官は冷蔵庫からアレを出して一息ついてるさぁ…よくあんなもの飲めるなあ…

午前１０時１０分…
記入者:ﾐﾘｨ

やっぱり未知の動物じゃない。吸血鬼みたいね。冷蔵庫の中をチラッと見たけど、赤い缶ばっかり…

午前１０時１７分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

上官が未知なのは分かりますが動物ではないかと…あ、アレについては体に良いから飲んでるって前に聞きましたけど？

午前１０時２６分…
記入者:ｲｵ

へえ…そうなんだ??そんなに生活習慣は悪くないような気がするけどなあ。あ！そういえばこの間の健康診断…採血の瞬間ガッチガチに硬直してたように見えたのはｼﾞﾌﾞﾝだけ??

午前１０時３２分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

普段の栄養の乱れがどうのっても言ってましたよ??健康診断…別棟だったのでそんなことがあったんですか…意外ですね。

sage

午前１０時５２分…
記入者:ﾐﾘｨ

ピーマン残してるあたりで偏ってると思うわ。…にしてもピーマンに注射が嫌いだなんて本当に子供みたいね。あ、１１時からは私ちょっと外すわね。次は確か集会だったし。

子供１０時５９分…
記入者:ｲｵ

ﾐﾘｨちゃんサボる気満々だねぇ…カメラ持って市街に行くのかな??ι

─午前１０時まとめ…
上官休憩。

以降集会スピーチまとめ
ﾐﾘｨちゃんサボる…
こんなとこかな。

えっ、ﾐﾘｨさんｻﾎﾞﾘですか!?

…止めたら撃たれるさぁ。

…ですね。ι

sage

─午前１１時。

午前１１時５分…
記入者:ｲｵ

ﾐﾘｨちゃんはすっかりキッパリサボって恐らくはプチジャーニーに出掛けてるんだと思うさ…。あ、上官の挨拶が来た。相変わらず１０分ジャストに終わらせるつもりだろうさ。ちょくちょく時計を見てる…団員を端から端までキッチリ並べる所は神経質さが際立つなあ…

午前１１時１５分
記入者:ﾃｨｱﾗ

ﾚｸﾞﾅ様が降壇するスキを見計らってｲｵさんからパスです。やっぱり挨拶がないと締まらないですよね。為になる話を毎日なさるなんて、博学なのでしょう。尊敬します。あら??ﾚｸﾞﾅ様が老に連れて行かれましたね。

sage

午前１１時３２分…
記入者:ｲｵ

ちょーっとｼﾞﾌﾞﾝが見に行ってくるから、ﾃｨｱﾗちゃんコレ持ってて！

午前１１時３４分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

え?え?分かりました…ってｲｵさん上の文章走り書き…持っててしか読めません…ι

午前１１時３８分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

帰ってきませんね…大丈夫でしょうか??…あっ。来たかも…

午前１１時４０分…
記入者:ｲｵ

食堂で朝の残り物を不機嫌そうに食べてたさぁ…老も許してやればいいのにι途中でこっちを見た気がしたから逃げてきたさぁ…。次のお昼はどうする??上官の観察…

午前１１時５０分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

三人も張り込むのはさすがに気でバレますし、一人が自然に接するしかないような…あ、ｲｵさん?!集会が終わった途端どこかに走ってっちゃいましたι

午前１１時のまとめ…
意外な一面を垣間見る

…これでいいのかな?それとこのノート…誰がつけるの?ι

sage

─１２時。正午…

正午８分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

ﾐﾘｨさんは帰ってきませんし、ｲｵさんもどこかに行ってしまったので私が正午を担当します。…あっ。ｲｵさんからメール??…ｲｵさんは偵察の任務に出かけるからゴメンとのことです。大変ですね。そういえばどうしよう。いつものようにお茶を淹れるフリして観察してみま…あれ??どうしました??仕事…でしょうか??ｳｫﾙﾀｰ様からお呼び出しです。

正午１９分…

ｳｫﾙﾀｰ様がこれをどうしてもﾚｸﾞﾅ様にって…ピーマン残してまた逃走したそうです。あの…これどうするべきですか??このまま出したら露骨に嫌がりそうだし…出してみようかな…

正午２５分…

やっぱり出してみたはいいものの口に運ばずに小説読んでるみたいです…何の小説??…あ。ﾊﾘｰですね。あの表紙…

sage

正午３７分…

どうしよう…お昼休みが終わっちゃう…強引に食べさせてみるとか………私にはそんな勇気ないですよι

正午４０分

思い切って嘘をついてしまいました…それを食べないとｳｫﾙﾀｰ様が点滴を持ってきますよって…すみませんｳｫﾙﾀｰ様。でもこわばった表情で真剣にピーマンと向き合っていますι

正午４５分

…あ。一口目…ちまっとかじって……倒れた!?ﾚｸﾞﾅ様大丈夫でしょうか…心配なのでピーマン調理します。

正午５０分

子供のお弁当レシピをもとに調理したところ、なんか笑いながら食べてます。…え??美味しいって言ってます。子供レシピは成功したみたいです。

正午のまとめ…
ピーマン対策はお子様レシピ

sage

─午後１時。

午後１時２分…
記入者:ﾐﾘｨ

ふう。いい写真が撮れた…やっぱり旅はいいわね。それにしてもピーマン食べさせるくらい随分手こずったようね……脅しかけるか無理やり口に入れてやれば食べるわよ。

午後１時１３分…
記入者:ｲｵ

いやー…ゴメンさぁι今朝任務の通達も来てたんだった…ﾃｨｱﾗちゃん、ゴメンさぁι…上官は今書類の続きを片付けてるみたいさぁ。真剣に机に向かって…って寝てる?!ちょっと上官!???

午後１時２９分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

中庭の水やりが終わりました。相変わらず外は怪しい人がウロウロしてます。ある人はナイフでつついてみたり、異国の食べ物を売ったり、あの人は…絵描きさんかな??それとｲｵさん、多分ﾚｸﾞﾅ様疲れてるんじゃ…というかﾐﾘｨさん、食べさせるって子供じゃないんですから…

sage

午後１時４１分…
記入者:ﾐﾘｨ

あの連中は何なのかしら。何だか血まみれで寝転がってる人もいるけど…私最近戻ってきたばかりだから分からないわ。上官は完全に寝てるわね……あ、こっくりして額を机に強打したわね。でも起きない。それとピーマンなんてフォークで突き刺して突き付ければいいの。

午後１時５４分…
記入者:ｲｵ

結局書類半分で寝ちゃったみたいさぁ…夜勤の原因はどうやら昼寝??窓開けっ放しで寝てるから書類飛んでるよ上官!!あーあ…仕事を自ら増やしちゃってι

午後１時のまとめ…
夜勤の原因発覚。

sage

─午後２時。

午後２時１分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

２時は恒例の市街地視察です。只今視察同行中。ﾚｸﾞﾅ様はいつもながら厳しく辺りを監視しているみたいです。街の人達にも律儀に挨拶をされています。

午後２時９分…
記入者:ｲｵ

コッソリ屋根の上から監視。上官は気付く気配ナシ。それにしても上官がめったに私事で外に出ないにしては部屋に物が増えてくなあと思えば…視察途中に街民から色々貰ってるよ…

午後２時１６分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

ねえｲｵさん、ｲｵさんからの監視メールを書き記すのはいい案ですが、つらいものが…っ！危なく中身見られる所でしたよ。でもﾚｸﾞﾅ様はプライベート覗くことはないと思うので…ちなみにﾚｸﾞﾅ様が貰っている大半は甘いもののようです。

午後２時２７分…
記入者:ﾐﾘｨ

プライベート覗くことはない…ねえ。知ってる??堅物ほど…あ、これは失言よね。

sage

午後２時３２分
記入者:ﾃｨｱﾗ

…！ﾐﾘｨさん?!どこから見てるんですか??ιメールなんてよこして…

午後２時４０分…
記入者:ﾐﾘｨ

市街地の戦闘も得意よ??さっきここ辺りは歩いたから死角なんか分かってるし。

午後２時５３分…
記入者:ｲｵ

あ、そろそろひと回りさぁ。それはそうと、ﾃｨｱﾗちゃんはどうして辺りをしきりに見回してるんさ??ι

午後２時のまとめ…
視察にて同行。完璧な仕事ぶり。街民にも律儀。

sage

─３時。休憩。

午後３時３分…
記入者:ﾐﾘｨ

ようやく休憩時間だけど…こういう時こそネタが絞れるのよね。監視のしがいがあるわ。

午後３時６分…
記入者:ｲｵ

だね。でもさー。休憩時間にもかかわらずこうやって肩並べてたら怪しまれないかな…っと。ここからは散らばってメールでやりとりするさぁ。ｼﾞﾌﾞﾝが書き記すから。

午後３時１２分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

そうですね。ではｲｵさん書記お願いします。さて、ﾚｸﾞﾅ様の休憩を早速追ってみ…あれ?!いない??…

午後３時１７分…
記入者:ﾐﾘｨ

彼はトイレに行ったわ。

午後３時２０分
記入者:ｲｵ

み…ﾐﾘｨちゃ…どこまで監視を…

午後３時２５分…
記入者:ﾐﾘｨ

??ただトイレの前を通りすがったときに見ただけよ??

午後３時３１分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

そっ…そうですよね。いくらなんでも潜入はしませんよｲｵさん。

sage

午後３時３３分…
記入者:ﾐﾘｨ

…見てくる??

午後３時３５分…
記入者:ｲｵ

いや、そりゃマズいさぁι…あ。上官どこにいくんだろう……司書室??

午後３時４０分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

ﾚｸﾞﾅ様は司書室で読書をしていると思えば…座椅子にもたれかかって寝ているみたいです。…よく見るとなんか抱えてますね。…クッション??

午後３時４３分…
記入者:ﾐﾘｨ

…こちらから見るに、口は半開きね…わー…見事な猫毛だわ。

午後３時４７分…
記入者:ｲｵ

ﾐﾘｨちゃん接近しすぎさぁ！ちょ…ずらかるよ！

─午後３時のまとめ…
上官の昼寝風景激写。(ﾐﾘｨちゃんが遊び心で激写。子供っぽい寝姿?)

sage

─午後４時。

午後４時８分…
記入者:ｲｵ

ちょっと目を離すといなくなるんだから…さっきから応接室でお偉いさんと何か話してるみたいさぁ。…上官の部屋は開いてる…ﾃｨｱﾗちゃん、ちょっと聖なる法力使えば入れそうじゃない??

午後４時１３分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

私がですか?!…うーん。星の力でも大丈夫かな………あっ。一応入れたみたい…机の上には書類が二、三枚散らかってます。…これは…ちょっと写メールします。

午後４時１７分…
記入者:ｲｵ

相変わらず応接中。ﾄﾞｰｿﾞｰ。さてさて何を見つけ…！ﾃｨｱﾗちゃん、これ何さ??まさかまさか…上官アート!?一応日本の鶴だよね??コピー用紙で鶴を…

午後４時２０分…
記入者:ﾐﾘｨ

多分ﾚｼﾞｽﾀﾝｽのｾﾞﾛさんに教えて貰ったんじゃない??じゃあ今日の燃えるゴミに出てた大量の白紙の原因はあの人ね…白紙の隅っこに怪獣??みたいなのも描いてたわ。

sage

午後４時２６分…
記入者:ｲｵ

どうりで…白紙かぁ。あ、今日何描いてるか聞いたらキメラって言ってたさぁ。どうみても別のモノに見えたけど…

午後４時３５分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

芸術にも手をつけてるんですね。…何だろうコレ…マッチですかね??沢山あるから一個拝借しまーす…

午後４時４３分…
記入者:ｲｵ

！いっ…意外な…！証拠物品…と。

─午後４時のまとめ…
上官の意外な外出先。証拠物品として歓楽街マッチ押収。

sage

─午後５時。

午後５時６分…
記入者:ﾐﾘｨ

…なんだかやけに仕事のスピードが上がったわね。尋常じゃないわ。あれがさっきまで居眠りしてた人なのかしら。時計を気にしているけど…

午後５時１４分…
記入者:ｲｵ

ふう〜…さすがに５時になるとみんな闇に消えていくなぁ…今日は神条の情報収集だっけ??隠密系は…

午後５時２３分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

えーと…今スケジュール見たんですけど…ﾚｸﾞﾅ様と一部の特殊を残しては全員市中見回りか偵察、訓練だそうです。とすると…ﾐﾘｨさんと私は行かなければ。ｲｵさんも隠密の方で…

午後５時２５分
記入者:ﾐﾘｨ

誰が書くのよ…

sage

午後５時２８分…
記入者:ｲｵ

うーん…さっきから恐ろしいスピードで書類片してるだけだから監視いらなかったりして…あ、仕事終わらせた?!そしてどこかに出掛ける様子…

午後５時３５分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

何故か正門から出ないで裏門から外出されたみたいですね。あ、消えた。そうまでしてどこへ…??

午後５時４３分…
記入者:ﾐﾘｨ

ひょっとして歓楽街じゃないの??しきりに誰かと連絡してたし。

午後５時５０分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

でも日本政府との話し合いとか言ってたみたいですよ??

午後５時５７分…
記入者:ｲｵ

日本政府??なんて言ったっけかな…財津さんだったかな…

─午後５時のまとめ…
上官消息不明。
帰りに歓楽街を廻ることにする。

sage

─午後６時。

午後６時３０分…
記入者:ｲｵ

こっちはようやく任務終わりそうさぁ。今から歓楽街に監視に行ってみるよ〜

午後６時３４分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

こちらは射撃訓練完了。今から向かいます。ﾐﾘｨさんはどうですか??

午後６時３８分…
記入者:ﾐﾘｨ

もう到着してるわ。さすがにいないかしらね…というかあの人の外見、どんなだったかしら??

午後６時４４分…
記入者:ｲｵ

こちらも到着！金髪を探せばいいさ！上官の顔を忘れるって…

sage

午後６時４６分…
記入者:ﾐﾘｨ

仕方ないじゃない。しばらく遠征してたんだから。えーとそれで…金髪の優男ね??

午後６時５２分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

遅れてすいませんιあの、ﾐﾘｨさん…金髪ですから。優男いらないですから。

午後６時５４分…
記入者:ﾐﾘｨ

何であなたがムキになるのよ。優男優男…あ、いたわ。

午後６時５６分…
記入者:ｲｵ

…あれ?!金髪より優男のが探しやすかったとか…ι

午後６時５９分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

…優男ですか??…皆さん揃って上官をホストか何かみたいに…いいんでしょうかね??……あ。でも見つけやすいのは確かですけど…

─午後６時まとめ…
上官歓楽街で発見。キーワードは優男だった。

sage

─午後７時。

午後７時５分…
記入者:ﾐﾘｨ

…間違いないわね。ああいうところは堅物じゃないのね…。あ、でも仕事上の付き合いかもしれない。

午後７時７分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

…仕事上の付き合いだと思いますが。ﾚｸﾞﾅ様にそんなことありえませんよ…

午後７時１２分…
記入者:ﾐﾘｨ

じゃああのマッチは何なのよ…普通は仕事上で何箱も貯まるものなの??意外ね…普通なら並ファッションでさえクラッといく人なのに。

午後７時１６分…
記入者:ｲｵ

まぁまぁ…上官だって生き物??だから仕方ないさぁ。あー、ほらほら、移動して露店で何か買ってる…

sage

午後７時２０分…
記入者:ﾐﾘｨ

ほら…こういうのを人間の性(ｻｶﾞ)っていうのよ。あの人が何者かは詳しく分からないけど、ちょっと面白いモノが見れたかもね…

午後７時２６分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

そうなんですか…??性…ですか…。そういえば昼間も甘い物貰ってたのに露店でクレープ買ってますね。

午後７時３０分…
記入者:ｲｵ

上官は甘い物がないと大変なんさ…上官らしいと言えば上官らしいなぁ…この間ｾﾞﾛさんには日本の夏祭りに連れていったら喜ぶだろうなって言われたけど…

午後７時３６分…
記入者:ﾐﾘｨ

女物の浴衣着せてピンで髪纏めたら見えなくもないわね。

午後７時４２分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

な…何の話ですかﾐﾘｨさん?!!

─午後７時のまとめ…
やはり上官は生物ではあるらしい。あれ??主旨ズレてない?!ι

sage

─午後８時。帰還。

午後８時５分…
記入者:ﾐﾘｨ

あれから表情が明るくなった気がするのは私だけかしら…早速机に向かって仕事をする顔は凛々しく感じるわね…

午後８時１４分…
記入者:ｲｵ

ふー。疲れた疲れた！帰ってきて早々仕事するなんて考えられないさぁ…原動力はさておき、ひとっ風呂浴びてこようかなっと…え??何ですか上官…??

午後８時２０分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

かれこれ６分は怒られてますね。多分この間のライオンの件でしょうか…ﾚｸﾞﾅ様、明らかに怒っているもよう…

午後８時２７分…
記入者:ﾐﾘｨ

…何分経ったかしら。彼お気の毒ね…彼には悪いけど先に行ってくるわね。

sage

午後８時３０分…
記入者:ｲｵ

上官の様子。ライオンの顔に落書きしたのがマズかったらしく、物凄く怒られた…何だか性格が豹変してたような、オーラが紅かったさぁι

午後８時３７分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

それって第二の人格か何かでしょうか???ｳｫﾙﾀｰ様が前に太陽がどうのって言っていたような??

午後８時４５分
記入者:ｲｵ

どの網にもない情報だから分からないさぁ…でも夜中に赤い霧と青い霧を纏って独り言を呟いてるところなら…ご乱心?!

午後８時５３分…
記入者:ﾐﾘｨ

それはひょっとしたら神なんじゃ…(この下はﾐﾘｨの髪からの水滴で滲んでいる)

─午後８時のまとめ…
上官、謎の一面を露わにする。今後は諜報で探りを入れるべきか。

sage

─午後９時。

午後９時２分…
記入者:ｲｵ

あ。もうこんな時間なんだ??早いなぁ…。あ。上官が風呂に向かう模様。なんだかよく分からないアヒルとカエルを桶に入れていたのは見間違い…!?

午後９時７分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

アヒル…意外ですね。てっきり金魚派だと思ってました。

午後９時１１分…
記入者:ﾐﾘｨ

そういう問題なの??てっきりお茶目さんだとか言うのかと思えば。そこに突っ込むのね…。

午後９時１６分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

え??突っ込むべき部分じゃないかと…それより何かザーザー音が止みませんね。

sage

午後９時１９分…
記入者:ｲｵ

上官てば多分冷水で温度下げてるんじゃないかな??のぼせやすいみたいだし…しかも何を考えてるんだか四六時中ぽけーっとしてるんさ。

午後９時２８分…
記入者:ﾐﾘｨ

へえ…あの人がぽけーっと??考えられないわね…あ、出てくる…

午後９時３４分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

…いかにもバレそうな物陰作戦なのに意外にバレないですね…着替えて出てきたみたいです。

午後９時４３分…
記入者:ｲｵ

…鈍いのか鋭いのか分からん人さぁ…あっ！ちょっと上官廊下の真ん中で眠りかけてるよ！部屋までｼﾞﾌﾞﾝ、送ってくるからちょっとコレ、宜しくね〜…

─午後９時のまとめ…
紙一重ならぬ神一重?!そろそろ眠そうだ。

sage

─午後１０時。

午後１０時３分…
記入者:ｲｵ

この人は動いてない時に至っては睡魔に襲われっぱなしさぁ。でも今は何を吹っ切れたか冷蔵庫を開けるとトマトジュースを補給した模様。あっ…勢いつけて飲むから…上官大丈夫なのかなぁ。

午後１０時８分…
記入者ﾃｨｱﾗ

あ、ちょっとすいませんｲｵさん、いつものことですから。

午後１０時１０分…
記入者:ｲｵ

いつも??!!ι
上官は相変わらずすんごく眠そうな目をしてるさぁ…何だかフラフラしながら机に向かったけど…今からあの状態で明日の仕事をやるんじゃ…

午後１０時１７分…
記入者:ﾐﾘｨ

さすがにそれはないんじゃない??ほら、廊下からこっくりしてるのが見えるもの。

sage

午後１０時１９分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

あー、ダメですってば…こんなところで寝たら風邪ひくでしょう…っι強引かも知れませんがちゃんとこっちに寝てくださいっ…

午後１０時２６分…
記入者:ﾐﾘｨ

あなた上官の母親みたいよ…見てて面白い。あ。いい機会だから猫毛確かめてみるといいわよ。

午後１０時３３分…
記入者:ｲｵ

すんごい力だねぇ…今日１日見てて思ったけどほんとに子供みたいに寝るんだなぁ…二十歳なんだっけか??

午後１０時３９分…
記入者:ﾃｨｱﾗ

確か二十歳だったはず。…というかﾐﾘｨさん、私にはそんな勇気が要ることは……あ、猫みたい。

午後１０時４５分…
記入者:ｲｵ

しっかり確認してるよ…ι

─午後１０時のまとめ…
上官は何気に睡眠してた。そして猫毛が判明。

sage

ハルマゲドンが寝静まった後のこと。三人はしばらく普段見れない寝姿に思わず見入っていた。

見られていることに全く気付くことなく、何か意味の分からない語句を口にしたり、小さく寝返りをうったり、何の夢を見ているのか微かに笑ったり。

思わずその光景には普段の上官からは感じ取れない何かを見いだしたようで、三人は声を上げて笑いそうになったが、ここは流石というもの。扉を閉めに来た老の足音を聞きつけると軽々と窓から飛び降りた。

ｳｫﾙﾀｰ:…??窓が開けっ放し…ﾚｸﾞﾅ様が…??…

いけませんな、と小さく頷き、静かに窓とカーテンを閉める。

こうして屋敷一の幸せ者は眠りについたわけだが…

sage

─その後

ｲｵ:ひゃっほぉお！やったじゃん！やったじゃん！今回は給料の他にもボーナスかなっ??

縦長の封筒を片手に、嬉しそうにはしゃぐ彼。

ﾐﾘｨ:…今回は楽しかったわね…何か色々と見られたし。

何のネタにすると言うのか、不気味にニヤリと笑う彼女。

ﾃｨｱﾗ:…ｸｽ…

何故かふいに優しい笑みを浮かべてクスリとする彼女。

諜報室に集まった三者は、互いに暗黙の了解を交わした後で封筒を開ける。

すると。

お約束通りの札束が三人に。これには三者素直に喜んだが、最後にパサリと落ちた一枚の紙…

…ｲｵ、ﾐﾘｨ、ﾃｨｱﾗ様

今回の調査、誠にお疲れ様でした。報酬は全て自費から出しております。情報提供料としてお受け取り下さい。尚、この任務はくれぐれも口外なさらぬように。

P･S
ノート及び備品は全て回収させていただきました…

ここまでは至って普通の文面。しかし、後に差出人無記名とノートの行方という謎を残してこの件は葬られることになったのだが…