🩺 病気・医療総合

だから？

メニエル病は以下の３つが揃って発症します。ということは予防法もこの中にあるということです。

１．遺伝子
メニエル病の遺伝子を持っている人は「リンパ水道」という内耳と頭蓋内をむすぶ通路の頭蓋側開口部が広がっており内耳のリンパ浮腫を起こしやすくなっています。

２．血管の脆弱性と肝機能の低下
過酸化脂質の取りすぎや必須脂肪酸の摂取不足で体内のアラキドン酸の立体構造が狂った人はロイコトリエンの過剰産生を起こし、血管壁の強度が下がって、浮腫を起こしやすくなります。
キャベツを食べない人はビタミンＢ群の摂取不足がら肝機能が下がります。慢性的に薬を飲んでいる人や、溶連菌の病巣感染者も肝機能に余裕はありません。肝機能に余裕の無い人は次に述べるアレルギータイプのメニエル病を起こしやすくなります。

３．血管攻撃因子
引き鉄となる発作誘発因子で、花粉やハウスダストや食べ物等のアレルギー（Ⅲ型の遅延反応による血管壁の障害）。ストレス。気圧の低下。界面活性剤（洗剤や乳剤系農薬）。有機溶媒（灯油やベンジン）。抗がん剤。ストレプトマイシン、カナマイシン。

実は「めまい」を専門にしている耳鼻科医は日本にも多くはありません。耳鼻科にかかっていながら抗不安薬を投与されてしまうような不毛なことも起こりえます。
耳鼻科を受診する際には大学にいた頃に「めまい」を専門に研修したかをまず尋ねてください。（実際には５０人に一人もいないでしょう。）

病態としては内耳の浮腫がその本体であり。聴力検査で低音域を中心とした聴力低下が認められるのが特徴です。最近では「低音障害型感音難聴」という不全型メニエル病あるいは前メニエル病ともいえる患者さんが、低年齢層を中心として増えてきており不気味なものを感じています。

治療は攻撃因子への対抗と忌避。浮腫の除去。体質の改善です。

発作時期が決まっているなら花粉やハウスダストを想定し、特定の食べ物を摂取した翌日の発症なら原因食物を予想して避けるようにします。２週間程度、抗ヒスタミン剤を投与しますが４日目から楽になります。
同時に肝機能を上げるためビタミンＢ群の補酵素を投与するかキャベツを大量に摂取させます。
ストレスが想定される場合にはビタミンＥとＣ、および副腎皮質の機能を上げる漢方薬を２から４週間程度投与しますが、１週間目位で楽になります。
職業性（洗剤や灯油）の場合には手袋の使用と換気を励行させ、投薬はアレルギータイプに準じます。
気圧の低下によるものは登山や飛行機を禁止し、投薬はストレスタイプに準じます。２日間だけステロイドと坑トロンボキサン薬を投与したりもします。登山や飛行機の１週間前から抗ロイコトリエン薬の予防投与も有効です。

大切なのは病歴をしっかり取ることで引き鉄（血管攻撃因子）を見つけ出すことです。
栄養指導による体質改善によって３から５年でメニエル病は再発しなくなります。あきらめる必要はありません。
どうしても近所の耳鼻科で治りきらない人は青森県に来てください。以前の教授がめまい専門だったせいで、いまだに「めまい治療」のできる耳鼻科医が５，６人は残っています。

私の母は７年前からメニエル病を患っています。左耳が年々聴こえずらくなっていて一月に一回発作が起き一週間ほど寝込みます。沖縄の小さな島在住なので総合病院があっても耳鼻科の先生がいなくて診療することができません。メニエル病は治るのでしょうか？

その症状ですと聴神経腫瘍の可能性もあります。ここ１０年でＭＲＩの解像度が上がっていますので、もう一度耳鼻科と脳外科を受診させてください。
メニエル病の遺伝子治療はまだ存在しません。発作のたびに投薬により内耳の浮腫を取り除きつつ、数年をかけて食餌療法により体質を改善し、再発作を起こしにくい身体を作り上げるのが現在のベストです。
また日常生活の観察によって発作の引き鉄を発見し、それを避けるだけでも発作は起こらなくなります。（魚のシャケや果物のマンゴー、ビールのホップ等に対するアレルギー誘因のメニエル病を診たこともあります。）

栄養指導の主眼は「必須脂肪酸の摂取」と「過酸化脂質の忌避」です。
第３価の不飽和脂肪酸であるα-リノレイン酸を摂取し体内でのアラキドン酸の生成を助けます。（立体構造の狂った酸化したアラキドン酸は悪玉ですが、ドーナツ状の正常なアラキドン酸はロイコトリエンと同時にプロスタグランジンも生成するので心配要りません。）エゴマ油を成人で１日３０ml程度食べさせ続けます。アラキドン酸生成時やコレステロール生成時に、すでに体内に蓄積した過酸化脂質の悪影響を避けるために、ビタミンＥとＣを摂取します。
過酸化脂質（傷んだ古い油）の摂取を避けるため、「揚げ油は１度で捨て」「残った揚げ物はその場で捨て、お弁当には決して使わず」「他人の作った揚げ物は信用せず」「冷凍食品もインスタントラーメンも新しいうちに食べ」「マーガリンを捨て、バターを使い」「ショートニングやマーガリン、業務用ラード（実はショートニング）を使った食品は買わず、外食の際にも同様に避ける」
これを３年から５年続けてください。

生活指導で留意することは患者さん固有の血管攻撃因子を見つけ出すことです。
界面活性剤を避けるために中性洗剤やシャンプー、リンス、ボディシャンプー、ファブリーズ、柔軟仕上げ剤を禁止します。固形石鹸を使わせてください。乳剤系農薬の吸入に注意し、衣類も購入後１度せっけん洗剤で洗濯してから着るようにします。
有機溶媒（ガソリン、ベンジン、シンナー、トルエン、灯油、軽油、ピッチ、タール）への曝露を避けるため、ゴム手袋の使用と換気を励行します。
アレルゲンを特定するため、めまい発作前日の食餌記録をチェックし、カレンダーから花粉を想定します。家人が寝具や水周りのダニ・ホコリ・カビを取り除いてあげてください。
登山と飛行機を禁止し、どうしても長時間飛行機に乗る場合は、１週間前から抗ロイコトリエン薬を飲ませておきます。
肝機能を高く維持するために、お酒や不要な薬はなるべく減らし、キャベツを１日１玉食べることを目標とします。野菜ぎらいな人にはグルタチオンとパントテン酸をビタミンＢ1,2,6とともに与えます。
微量金属の不足を起こさないように、食事中と食事前後１時間の水分摂取を禁止し、胃酸が高濃度で働けるようにします。とくにヨード・セレン・クロムは重要で１日に「海苔大角１枚、くるみ２個」を摂るようにします。ルゴールを舐め、サプリを飲んでも替わりになります。

丁寧な説明ありがとうございます。浅知恵ですがカフェインが含まれている飲料を控えたり、ストレスを溜めないように心がけてはいるみたいです。紹介状をもらって沖縄本島の方の病院でも診察経験があるのですがMRIでも異常がみられず結局無駄足でした。リンパ液がたまっているとの診断でストレスをためないようにとのことでした。一度県外の病院に診察してもらった方がいいようですね。

最近のMRI検査で聴神経腫瘍が否定されたのであれば心配要りません。
発作の引き鉄は主に２タイプあり、７割の人がアレルギーで、３割がストレス。洗剤や農薬、石油など職業性のものは極わずかです。
ちなみに私が標準的に出す処方箋は体重６０Kgで
１．柴苓湯　９．０g （３分服）
２．ホモクロミン　６錠 / パルファジンＧ　１．５ / タチオン　１．５ （３分服）
３．ユベラＮ　１．５ / ハイシー　２．０ （３分服）
で体重や体質で増減します。アレルギータイプなら４日、ストレスタイプなら７日で楽になってきますが、聴力が回復するのには２〜４週間かかるので、めまいが楽になってからもそこまでは延ばします。
他にステロイドや利尿剤、抗不安薬や抗うつ剤を使う方法もありますが副作用等を考えると使いにくい印象を持っています。
なにかの参考になればと思います。
カフェインは睡眠の妨げになれば増悪因子ですが、利尿作用もあるので昼間に摂取する分には害は少ないと考える医師もおります。ストレスにはビタミンＥとＣが良いですね。

ただ薬による治療は、その時の耳の浮腫を取り除いているだけで根本的な治療にはなりません。一番大切なのは食餌指導を含めた生活指導で３〜５年をかけて発作を起こさない体質を作ることです。
患者さんの生活に密着し観察し続けて下さい。
１．アレルゲンに曝露されていないか？（花粉、動物の毛やフケ、布団のダニ、カビ、特定の食べ物）
２．過酸化脂質を摂取していないか？（食パン、菓子パン、ケーキ、ドーナツ、アイスクリーム、売っている揚げ物、揚げてから時間の経った揚げ物等）
３．界面活性剤に曝露されていないか？（シャンプー、リンス、洗剤、柔軟仕上げ剤、ファブリーズ、化粧品、ヘヤスプレー等）
本人が気づいていないことを見つけてあげましょう。

私の母は名前は覚えてないのですがボトルに入った甘苦い味の薬を処方してもらいましたが、耳なりやめまい嘔吐はよくなりませんでした。現在、50歳なのですがこれから年老いていくと発作後の回復力もおちていくからと本人も不安そうです。食べた物をメモしたり生活環境を見直してみるように話してみますね。話を聞けてとても勉強になりました。ありがとうございます。

甘苦い液剤はイソソルバイドという浮腫を取るお薬かと思われます。飲みにくいのが欠点ですが副作用の少ない、いい薬だと思います。
医師というのは知識欲の塊です。このページをそのまま印刷して現在の主治医に見せるのもひとつの方法でしょう。保険請求用の病名追加が必要ですが（急性胃炎、湿疹、金属の毒作用、高血圧、鼻出血）他医の治療法というのは「覗いてみたい宝石箱」であることが多いものです。自家薬籠中の薬が増えることを喜ぶことはあっても、腹を立てて怒り出す医師はめったにいないと思います。

母の知人にもメニエル病と診断された方がいるのですが治療のために"すずめ"を食べていたそうです。それで完治したのかは定かではないのですが糖尿病を患ったと同時に発作が治まったそうです。本当のところはどうなのでしょうか、気になります。
まずは治療法など教えてくださったことを印刷してかかりつけ医に拝見してもらいますね。

”すずめ”は興味深いですね。昆虫の体蛋白からすら抗生物質を探す時代です。古の言い伝えや民間治療に特効薬があるかもしれません。
糖尿病の治療薬というよりは、高脂血症の治療薬であるスタチン類にはコレステロール合成を抑え、酸化型コレステロールによる血管障害を予防する働きがあります。（その分、新鮮なコレステロールを経口摂取する必要はあるのですけれど・・・）
もしかして同時に高脂血症の治療も行われていたのかも知れません。

根拠があるわけでもないので、さすがに"すずめ"を食べる気にはならないらしく本屋に出向いて病気に関して調べたりしています。昨日母にここでの内容を話したところ少しでも望みがあることにすごく喜んでいました。芸能人にも完治した方がいるらしくて病院名など調べてみるつもりです。

メニエール病は遺伝するんだ！？

処方するための保険病名としてメニエール病にしてる場合もあります。

目まいが突発的に起こり、グルグルと回るような不快な症状に悩まされるメニエール病。
内耳にあるリンパの浮腫によって起こるとされ、耳鳴りや難聴など耳の症状を伴うこともあります。
この病気の治療法としては、以前から耳の奥の前庭神経の切断手術が知られています。
前庭神経と言うのはバランスを司る神経で切ってしまうと、バランス機能の障害を招きかねません。
この手術は薬物治療を施しても治らない場合の最終手段です。
他の治療法を試さずに、治療の最初から手術を勧める医師には注意が必要です。

スゲー症状だ
たまらん
難聴ひでー

私は　前庭神経炎から　メニエールに成りました。
でも　メニエール病ではなく　前庭型メニエール　その上　軽度の社会不安症も有ります。
メニエール病に移行する可能性は　低いみたいですが体調が安定せず　辛いです。
今は心療内科で　セルトラリン　トラゾドン　ベンザリン　メリスロン　当帰芍薬散　を処方されてます。回転性の目眩は　昨年11月に１度だけ発生しましたが　それ以降は無いものの　しんどい時は　激しい船酔い状態で　寝込んでしまいます。

鮭のムニエ〜ル

自分も昔に突発性難聴にかかりました！

いつ回転せいの目眩が来るかわからない不安から数年間目眩薬が手放せませんでした。

今は数年、発作は出ていません。

突発性難聴ってめまいくる？
やっぱりストレス？