今年4月以降、地割れが続いている福島県喜多方市の高郷(たかさと)町では、地盤崩落などによって、送電用の鉄塔が変形し、電線が破断するなど、地すべり範囲が日増しに広がっている。
喜多方市によると、地すべりが発生しているのは、市の西部に位置する高郷町揚津(あがつ)地区の県道周辺。
県道脇の側溝で見つかった亀裂が拡大し、複数の場所で広範囲に発生したことから、先月4日に県道の通行を禁止し、通行止め区間を1.7キロに延長。
避難勧告が出された民家近くの地盤で見つかった亀裂は、今月10日には地盤崩落を起こし、落差は2メートル近くに達した。
地盤崩落は県道のS字カーブや、阿賀川の護岸でも見つかっており、この影響で送電鉄塔1基が変形し、電線が破断。
すでに解体撤去したが、このまま地割れや地すべりが続くと、もう1基の鉄塔にも被害が及ぶ可能性があるという。
原因は特定できていないが、地下水が柔らかい粘土質の地盤に浸透し、その重さで「地すべり」が起きた可能性が高いとみられることから、福島県では雨水が流入しないよう亀裂の発生箇所をブルーシートで覆うとともに、ボーリング調査を行って、土壌の構造や地下水の水位の確認を急ぐとともに、沢の水の排水作業を進めている。
【日時】2018年06月14日(木) 12:24
【提供】ハザードラボ