「負けたほうは内輪揉め」というのが、勝負事の常。
去る都知事選で、衆目を集めつつ、舛添要一候補に惨敗を喫した"反原発"陣営。
選挙後も、見苦しい泥仕合に終始していると——か。
まず、細川護熙氏陣営。
"殿"は隠遁生活に戻ったが、事務方は現在も内部で互いに陰口の叩き合いだ。
民放局の政治記者が言う。
「細川氏の選挙対策委員会は、旧日本新党組、そして民主党の落選議員たちの混成部隊です。しかし、両者が主導権を争い、選挙期間中に、事務局長以下すべてのスタッフを取り替える"内ゲバ"にまで発展。終わってみれば、選挙資金もカラ同然。しこりを残して分裂に至り、"細川新党"設立は幻と消えました」加えて、細川氏を応援する文化人も流れ弾を食らった。
宇都宮陣営から、非難の雨アラレだという。
ベテランの政治記者が言う。
「槍玉に上がっているのは、ジャーナリストの鎌田慧さんと、作家の落合恵子さん。2人は、前回の知事選で宇都宮健児氏を支持していたが、"今回は勝てる候補に"と細川氏側に転向。そのため、"裏切り者だ"と、ネットや文書で執拗に攻撃され、落合さんはノイローゼ寸前というんです」もっとも、宇都宮陣営内部も同様に仲間割れ。
全面支援した共産党幹部は「負けたけど、党の主張は浸透した」と喜ぶが、無党派で応援に駆けつけたボランティアは「結局、共産党に利用されただけ」と失望。
反原発運動は、派閥抗争へとスリ替わってしまうのか。
他方、宇都宮氏を支持する阿部知子衆院議員(みどりの風)も暴走気味。
くだんの大雪を受け、ブログで、〈思わぬ雪に手も足も出ない都市の弱さを浮き彫りにしている〉と憂う。
そのためには、〈東京はじめ人口が密集する都市の防災は、まず原発を再稼働させないこと〉なぜ、大雪対策で反原発かッ!"放射脳"だと、支持者も失笑するばかり。
では、永田町の反原発運動の頼みの綱は誰か。
政界ロビイストが言う。
「山本太郎? まあ、今回、細川も宇都宮も出ず、彼に一本化して"反原発"でまとまれば、舛添に勝った可能性はある。無所属なのに、国政選挙で70万票近く取ったんだし」とはいえ、「都議会をまとめるのは至難の業。誰が都知事になっても、(議会で多数を占める)自民党の言いなりで、原発推進でしょ」(前同)
善戦を期待したい。
【日時】2014年03月06日(木) 07:30
【提供】デジタル大衆