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梅毒急増、半年で3200人
佐賀新聞 2018/09/06 8:47
性行為などで感染する梅毒の6月までの患者数が3236人に上り、昨年同期の2613人を大きく上回ったことが国立感染症研究所の集計で分かった。
日本医師会(日医)は5日「近年の患者の急増は驚異的だ」と注意を呼び掛けた。
今年4〜6月は1735人で、1〜3月の1501人から増加。このままいくと今年1年間の患者数は6千人を超え、
現行の集計方式となった1999年以降最多だった昨年の5820人を上回るのは確実とみられる。
今年4〜6月の都道府県別の患者数は、東京の445人が最多。一方、2番目に多い大阪は302人で昨年同期192人から大幅に増えた。
さらに愛知、神奈川、兵庫、福岡の大都市圏が続き、岡山(49人)、広島(42人)も目立つ。
女性は20代前半の若い世代に極端に患者が多い。男性は20〜40代を中心に幅広い年代で報告がある。
梅毒は梅毒トレポネーマという細菌が原因で起きる感染症で、近年増加傾向。抗菌薬で早期に治療すれば完治するが、
放置すると脳や心臓に大きな合併症を起こす。また妊娠中に感染すると、流産したり、子が「先天梅毒」になったりすることがある。
梅毒患者が急増していることを受けて、日本医師会(日医)は、梅毒診療ガイド(ダイジェスト版)を作成し、会員の開業医らに配布した。
国立感染症研究所によると、梅毒患者は特に2014年ごろから急増し、17年には5820人に上っている。
日医が5日に開いた定例記者会見で平川俊夫常任理事は、18年度末には
「7000人に達するのではないか」「近年の梅毒患者の増加は特異的」などと述べた。【越浦麻美】