「お召し列車」牽引機関車を整備 鉄道博で公開
安倍龍太郎 2019年4月19日03時00分 朝日新聞
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再整備されたC51形239号機。正面の菊の紋章と側面の鳳凰のデザインが特徴だ=3月16日、京都市下京区観喜寺町の京都鉄道博物館
戦前から戦後にかけて、昭和天皇が乗る「お召し列車」を104回にわたって牽引(けんいん)した専用機関車「C51形239号機」が改元を記念して再整備され、京都市下京区の京都鉄道博物館で公開されている。1928(昭和3)年、昭和天皇が即位式のために東京から京都に向かった際の牽引機としても知られている。
改元と最寄り駅のJR梅小路京都西駅の開業に合わせ、博物館が2月から整備を進めていた。磨き上げられ、黒光りする車体の先頭にはお召し列車を牽引している証しである菊の紋章。側面の除煙板には鳳凰(ほうおう)をあしらった金色のデザインが取りつけられた。
C51形は19(大正8)年から289両が製造された戦前を代表する大型蒸気機関車。239号機はとくに性能がよかったことから、お召し列車の指定機となり、28年の昭和天皇の即位式を皮切りに、53年まで104回の運用についた。51年に昭和天皇の母の貞明(ていめい)皇后が死去した際、霊柩(れいきゅう)列車を牽引した記録も残る。
[匿名さん]