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子供が小学校に通う年齢に達すると、乳歯から永久歯へ生え変わるようになるが、中央ヨーロッパのスロべニアでは、12歳の少女の下あごに永久歯が二列並んで生える、世界的にも珍しい症例が報告された。

英国医師会が発行する『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル（BMJ）』に16日付で掲載された報告によると、スロベニアの首都にあるリュブリャナ大学歯学部に最近、町の歯科医から「手に負えないケース」だと紹介されて、12歳の少女が運び込まれた。

同大学から集められた小児歯科と口腔機能形態学部の医師は患者の口の中を一目見た瞬間にビックリ。

下あごの左右に二列に永久歯が生えていたからだ。

乳歯が永久歯に生え変わるときに、一時的に二本の歯が重なるように生える二重歯列は珍しくないが、この少女の場合は、左右の歯茎が輪を描くように二股に分かれ、それぞれの歯茎から永久歯が生え揃っていたという。

国際的な取り決めで、ヨーロッパでは、11〜85までの2桁の数字で永久歯32本と乳歯20本を区別しているが、CTスキャンやレントゲン検査を行ったところ、この患者の場合は、永久歯の根元部分に形成異常があることが判明した。

患者は3回に及ぶ外科手術を受けた結果、現在は回復に向かっているという。

BMJによると、下あごの奥歯が二列に生える症例は、ヨーロッパでは初めての報告だというが、インドや中国では過去に一例ずつ確認されており、原因についてはよくわかっていないという。