米国アリューシャン列島のクリーブランド山では先月30日以降、山頂火口に新たな溶岩ドームの形成が確認されており、溶岩の噴出が始まったと米地質調査所(USGS)アラスカ火山観測所(AVO)が発表した。
今後、溶岩ドームが爆発して噴煙が広がれば、航空障害を引き起こすおそれがあるとして、関係各国が動向を注視している。
クリーブランド火山は、アラスカ州の無人島チュギナダック島にある活火山。
毎年のように噴火し、噴火が発生すると噴煙の高さが1万メートル以上に達することもあるため、飛行機の欠航を招くことも珍しくない。
アラスカ火山観測所によると、山頂火口では、先月30日から10月1日までに溶岩ドームの成長が進み、その大きさは約4200平方メートルに達した。
クリーブランド山では2001年の噴火以降、山頂火口内に溶岩ドームが形成されると、溶岩流出が始まってから数週間から数カ月以内に爆発的噴火が起こり、それに伴って溶岩ドームが吹っ飛び、火山灰を大量に含んだキノコ雲が発生する。
溶岩ドームがどれくらい成長するのか、爆発はいつかを予測する技術はないため、観測所では火山性地震が引き起こす超低周波データの分析を続けて、動向を注視している。
【日時】2017年10月03日(火) 10:16
【提供】ハザードラボ